Salt boy # ｿ ﾙ ﾄ ﾎﾞｰ ｲ

苦 手 と 涙 - 4 - ページ42

そして 3 0 分後 。






「 ねえ、まだ見つからないー？ 」






名字はずっと座ってる。






「 ん。あったよ。」






勝手に休んでた名字にムカつく。






『 帰っていー？』






は？






ふざけんなよ。






お前はこのファイルを持つって、






決まってるんだよ。






間違えた。






俺が決めたんだよ。






勝手に休んだ罰だ。






「 帰らせる訳ないじゃん。」






俺は名字を呼び止めた。






『 え〜 』






" え〜 " じゃねえよ。






去年の文化祭のファイルは１冊に



まとめられてなくて大量にあった。






俺はその大量のファイルを指差した。






『 え、これ全部 去年の？ 』






「 うん。」






『 えぇぇ... 』






「 持って。



お前休んでただろ。



俺だって早く帰りたいんだよ 」






『 嫌だ〜 』






ワガママだな...。






普通の女子なら甲高い声で



語尾にハートマークついた感じで



「 うん♡



でも重いから持てな〜い♡



玲於くん一緒に持ってくれない？♡」






とか言ってくんのにな...。






「 運ばないと生徒会の仕事 増やす 」






『 いつも私と片寄君くらいしか



仕事してないじゃん 』

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