Salt boy # ｿ ﾙ ﾄ ﾎﾞｰ ｲ

苦 手 と 涙 - 3 - ページ41

「 今日は早く帰れねえな 」






今は５時くらい？






７時くらいには終わらせたい。






『 え〜 、帰りたい〜 』






「 どうせお前 暇だろ 」






" うざ〜 " とか言い出す名字。






俺だってレッスンあるし



早く帰りたいっつーの！！






『 ていうか、まだ夕方なのに



この部屋 暗いんだね』






と名字が呟いた。






確かに。






校内でも端なうえ、



小さい窓が１つしかない。






蛍光灯もチカチカしてて



今にも切れそうな勢い。






そう思いながらファイルを探し始めた。






『 これ？』






「 それ一昨年 」






『 じゃあ...これ？』






「 それかなり昔の 」






『 じゃあ、こっ「 お前自分で何年か



見ろよ！」』





『だって 分かんないんだもん... 』






さっきから名字は何年のファイルかを



自分で見ず、１つ１つ俺に見せて



聞いてくる。






しつこい。






正直うざい。






俺が探せない。






「 ここに何年か書いてあんだろ 」






『 あ。ほんとだ。』






そう気付いたのに名字は



置いてあった椅子に座って



勝手に休み始めた。






その椅子、






埃 被りまくってんのに。






勇気あるな、






って思いながらまた俺は探し始めた。

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