苺精神病院

22話　不幸 ページ23

ピーポーピーポー

り「さとみくんっ…うわぁぁ…(泣)」

る「なんでっ…」

な「大丈夫…ね？泣かないの。」

ジ「ころんは無事やったって。よかったなぁ。さとみは？」



桃視点
目が覚めた。

白い天井。……病院か？何で…？

あ…ころん
そうだ。ころんに刺されて…

とりあえず、ナースコールっと。


ズキッ！

さ「ふっ…っう…いてぇ…」

体制を変えようとすると、腹にまだナイフが刺さったような痛みが走る。

さ「……っ…」

その痛みと同時に思い出しちまったよ。
俺の過去、心の痛みを。

さ「あー…またかよ…」

気づいたときには、引き出しに入っていたカッターを手にしていた。


青視点
あれから3日が経った。

なんか、僕だけ部屋が隔離されてる。
ま、僕が問題児なだけなんだろうけどね。

ていうか、さとみくん大丈夫だったのかなぁ…
あれは反省してる。やりすぎた。

だってさ、殺人とほとんど変わらない事をしたんだよ？

ガラガラ…


な「ころちゃん…おはよ…ご飯、、」

なーくんだ。
優しい顔と声で、本当に安心させてくれる。

けど、これも嘘なんだよね？
本当は邪魔者って思ってるんだよね？

こ「ありがと…」

あれ…？そういえば、なーくん顔色悪い？
ってかめっちゃふらふらしてるし。

な「ころちゃ…ヤバい…」

こ「え…なに…？」

な「ﾊｧｯﾊｱｯ、ﾋｭｯ、ヒューッ、ﾊｱｯ、」ﾊﾞﾀｯ

え…？

こ「なーくん！？」

うそ…？
なんで…とりあえずジェルくんを呼ばなきゃ！


こ「ジェルくん！！」

ジ「ん？どないしたん？抜け出してきたんか？」

こ「なーくんが倒れた！！」

ジ「え…わかった。すぐに上の方の先生呼んでくるな。」

その時だった。

プルルル…プルルル…

ジ「もしもし…え……はい…」

こ「なに…？」

ジ「さとちゃん、胃に後遺症が残ったって。あと、しばらく仕事出来へんらしい。」

こ「……ｯ……」

なんで…僕の周りは不幸しか起きないっ…
やっぱり僕がこんな失敗作だから…？



バッ！！


ジ「ころちゃん！！」


気が付くと、病院の外へ飛び出していた。

遠くへ行けば、誰にも迷惑をかけずに暮らせる。
自分らしい暮らしができる。

そうすればみんな幸せ。

僕なんか…失敗作なんか…


あそこにいない方がいいんだ…

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