あさごはん ページ3
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梅はリビングのドアを開けた
「姉ちゃん、また兄ちゃんの世話?」
「またっていうか毎日・・・・。あんたの兄ちゃん、どうにかならないの?」
「姉ちゃんの弟でもあるじゃん」
着替えも済んだ竜胆がリビングでソファ-に座りながらテレビを見ていた
「今ご飯作るから」
「ん-」
梅はキッチンに向かい食事を作る
「はよ-・・・・・」
蘭が洗面所から出てきて竜胆の横に座る
「おはよ。兄ちゃん」
「2人とも、今日はパン?ご飯?」
「「パン/ご飯」」
「じゃあパンにしよ」
「やった-」
竜胆が喜ぶ一方で蘭は
「なんでだよ!俺がご飯がいいって言ってんの!」
ズカズカとキッチンに向かって姉に文句を言う
「あんたはクレ-マ-か!竜をずっと待たせてたから竜優先!」
「待たせときゃいいだろ-!ケチ-!」
「兄ちゃん酷い」
隣でグチグチ言う蘭をシカトして、朝ごはんをテ-ブルの上におく
「いただきま-す」
蘭・竜胆も席について朝ごはんを3人で食べる
「姉ちゃん、ジャム塗って-」
「ん」
「姉ちゃん、フォ-クとって-」
「はいはい」
「姉ちゃん──」
「あのさ、兄ちゃん・・・・・」
「ん?」
何でもかんでも姉にやってもらう蘭
それを見て、竜胆は呆れていた
「姉ちゃんにやらせすぎ!」
「姉ちゃんも甘やかしすぎ!」
竜胆がそういうと2人が「え?」と声を揃えて言った
「はぁぁぁぁ・・・・・・・」
ダメだなコレはと竜胆が長いため息をつく
「あ、ていうか姉ちゃん。さっき言ってた用事って何?」
蘭が梅に聞く
「今日竜胆が行きたいって言ってたカフェ行くって一昨日話したでしよ?」
「え?」
「え?」
「うわ-。でた兄ちゃんの記憶喪失」
「あ゛?んな話してねぇよ」
「したわ」
してねぇと言い張る蘭
「じゃあ、もう1回言うよ。今日3時にカフェを3人分予約してるから、それまでに着替えて用意しといてね」
「めんどくせ-」
蘭が椅子にもたれかかって嫌そうな顔をする
「別に行きたくないならいいけど」
「じゃあ、俺姉ちゃんと2人じゃん」
「え、嫌なの?」
「全然!むしろ嬉し」
2人の会話には花が咲いていた
楽しそうに話す2人に腹が立ったのか、蘭が
「別に行かないとは言ってない」
「いや、でも「しょうがねぇから行ってやるよ」
梅の声を遮って蘭が上から目線で喋る
内心、梅と竜胆がデ-トするのが嫌だったのである
梅はそんなことお見通しだった
「はいはい。じゃあ用意しておいてね」
いつの間にか、全員食事は終えていた
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作者名:金平糖 | 作成日時:2022年7月31日 17時