文豪から愛しい貴女へ

可能性 <フョードル・ドストエフスキー> ページ22

百鬼夜行さんリクエスト

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「Aさん、お茶にしましょう」

そう言ってドストエフスキー様が紅茶を私の前に置く

「まあ……ロシアンティーですか？」

「ええ、ジャムを口に含んだまま飲んでください」

そう言われて実行すると、とても美味しい

「ドストエフスキー様が一構成員とお茶を飲むなんて珍しいですね」

「僕は一個人として貴女と飲みたかったのです」

普通照れそうな台詞を恥ずかしげもなく言うドストエフスキー様

素……なのかしら

「書類は進んでいますか」

「順調ですわ」

そう言いながら紅茶をまた飲む

「ええ……そういえば、これを貴女に」

「まあ……香水？」

「ええ……柑橘系にしてみました。花でも良かったのですが、貴女にはこれが合うかと」

蓋をあけると、きつくない香り

「貴女は何方かとキツめのは嫌いかと思って……」

「嬉しいです。……ところで、ドストエフスキー様香水を送る男性は自分の独占欲を満たすためって言う意味もあるって知ってまして？」

少し揶揄うために言ってみると、ドストエフスキー様は悪戯っ子のように笑い

「ええ……そういう意味でお渡ししました」

「え」

「貴女から仄かに他の男の匂いがします。元彼でしょう？」

そう言われて驚く

ドストエフスキー様にはプライベートの話はあまりした事がない

「嫌でした。自分の好きな貴女が他の男をまだ思っているようで」

「そんな、もう忘れましたわ」

「男はそう思えないのです。どうかお使いください。返事も、待ってますよ」

そう言ってドストエフスキー様は立ち上がった

「貴女が例え今僕の事をどうとも思ってなくとも、必ず落としてみせますよ」

そう言って不敵に笑った








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ド「リクエストありがとうございます。評価やリクエストなどしてくれたら……好きな事をしてあげますよ」

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