幼なじみへの愛を100字以内で述べよ。 (ページ6)

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結局、昨日は紫耀に家まで送ってもらったけど、

まだ借りたお金は返せてなくて、

翌日、私は紫耀のクラスの近くで紫耀が出てくるのを待っていた。

ポケットから昨日借りたお金か入った小さな袋を取り出す。

この小さな袋でさえ昨日はどれにしようか、随分悩んだ。

柄付きのものか、無地のものか。

悩んだ結果、無地のものにしたけどやっぱり柄付きの方がよかったかも。

と今更後悔している。

するとホームルームが終わったのか、紫耀のクラスから数人の生徒が次々と出てきた。

私は紫耀のクラスに近づいて、ドアから中を覗いてみる。

紫耀はすぐに見つかった。

数人の男女に囲まれて楽しそうに話している。

声掛けづらいな、どうしようかと悩んでいた時、

ふとクラスの人と喋っていた紫耀と目が合う。

｢あ、、、、、｣

目が合った途端、心臓がバクバクと音を立てる。

すると紫耀は周りにいた人達に何か言って、私の方へと向かってきた。

紫耀が近づいてくると同時に鼓動も早くなっていく。

前髪おかしくないかな、と前髪をいじる。

ここまできて私じゃなかったらどうしよう、と一応周りを確認してみる。

｢A？どうした？｣

｢あ、あの、昨日借りたお金を返しに、、、｣

私は持っていた小さな袋を紫耀に渡す。

｢昨日の電車代？だったらいいよ｣

｢で、でも貸してもらったままは悪いし｣

こうして話してるだけなのに手が小さく震えて感覚がない。

ふと紫耀のクラスを見ると、数人の女子がチラチラとこちらを見ている。

｢いいよ、返さなくて。たったの数百円だし｣

｢いやでも、｣

｢昨日のは奢りってことで。な？｣

ポン、と私の頭の上に手を置いて少し屈んで私と目を合わせる紫耀。

無理。かっこいい。無理。

私が見とれていると、紫耀はにっこり笑って

｢じゃあね｣と言って教室の中へ入って行った。