8話 ページ11
突然現れた昌文君の軍に河了貂は目を瞬かせたが、信の顔にはありありと怒りの色が浮かんだ。
「おい
漂は死んだぞ」
漂………
それはあの影武者の名前だろうか？
昌文君は信の方を見向きもせず、ただ前だけを見て歩き出す。
大王の前に立った昌文君がその場に膝をつくと、家臣達もそれに続いた。
「脱出の手立ては万全と言っておきながらこの有様。
全ての責任はこの愚臣に依るところであります。
仰せとあらば今すぐこの岩で頭を砕いて果てまする。
しかし……
しかし、まずは何よりも……」
と、顔を上げた昌文君の顔は、安堵の涙で濡れていた。
「よくぞご無事で!!」
誰一人言葉を発さない。
今にも昌文君に斬りかかりそうな顔をしてた信でさえ、何も言わなかった。
大王は昌文君の肩に手を置き
「お前もな」
と、短く労いの言葉をかけた。
昌文君は感極まったように更に嗚咽をもらす。
普段なら決してみられないであろう昌文君の姿に、私は随分前に父から聞いたことを思い出した。
.
「あの若王、いずれ昭王を超えるやもしれんぞ」
.
かつて私や月の父が仕えた昭王。
それを超えるというのか？
私とさほど歳も変わらないあの若き王が？
私の父
だからこそ、私はこれから見極める
大王の進もうとする"路"の先を
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ナツピー(プロフ) - 麗桜さん» コメントありがとうございます。早めに続きかけるよう頑張ります(^^) (2019年9月9日 10時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - 最高に面白いです！更新頑張ってください！ (2019年9月9日 10時) (レス) id: 529aeaeb6e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - ふぃどるさん» コメントありがとうございます！なるべく早く更新したいと思います。 (2019年6月11日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃどる - 面白いです！ 続きを期待してます！ (2019年6月11日 23時) (レス) id: 51833c3598 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - Mizさん» 初コメありがとうございます！内容固まり次第更新するのでお楽しみに(^^) (2019年6月2日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2019年5月20日 15時
