8 ひなたくん ページ8
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大きくなる鐘に号令がかかる。同時に欠伸をして、腕を上にあげて伸びた。
よし、お昼だ。机の横に掛けてあるリュックに手をかけて、弁当を探した。
すると横からなにやら声が聞こえる。
「なんでアイツ……」
眉間に皺を寄せて私の奥を見る彼。私もそれに合わせて振り向いた時、オレンジが教室の端っこを通りながらこそこそと忍び込んでいた。
もしかしてバレー部かな？と思いながら弁当を出す。教室で集まって食べるからいつもの指定席に向かおうと椅子を引いて立った。
「月島ァ！」
「なんでいちいち僕のところにくるワケ」
むぐぐぐ、と食いしばりながら月島くんを見るオレンジくん。なんか面白いなって思っていたら「Aはやくー！」と呼ばれた。
弁当と水筒と、スマホと持って。
「それより！ヒュウガサンってどこにいんの！」
「…………わたし？」
てん、てん、てん、まる。そう表すに相応しい沈黙。オレンジくんの真っ直ぐな瞳を直視して私も固まっていた。
数秒経ったか、オレンジくんの顔がぼぉっと赤くなる。そして片言で話していて内容は取れない。
「えっと、どうしたの？」
オレンジくんを見て、月島くんを見る。月島くんは相変わらずの顔をして、目が死んでいた。
「日向、はやく」
「えっあっあの！！」
「は、はい」
「おれ
風を斬る音と下げられた頭、そして手前に渡されたプリント。
えっこれどうすればいいの？と困惑した私はとりあえず言葉を発しようとする。
「私、
そう言って受け取った。
また風の音で日向くんが頭を上げる。それで、とまた何かを言いたそうに目をじっと見られた。それだけで正直なんだろうと簡単に予想できる。
日向くんは「同じ漢字仲間として、仲良くしたいから名前で呼んでもいいデスカ……」と恥ずかしそうに視線を外した。
「ふふ、いいよ〜翔陽くん。敬語も外していいよ、私も仲良くしたい」
「ありがとうAっ」
眩しい笑顔と少し恥ずかしそうな表情を浮かべてそう言う。コミュ力お化けだ翔陽くん。
何となく机に目を向けた。
「あっお昼！」
「あ〜！！おれも弁当食べなきゃっまたな！A！月島〜！」
ばいばい、小さく手を振る。また友達に呼ばれて今行く！と返事をした。
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辛 - 日本語化ちょいちょい変。てにをはもおかしい。無理に難しい言い回しわ使わない方がいいと思う。 (9月11日 12時) (
レス) @page26 id: 5015934a65 (このIDを非表示/違反報告)
む - めちゃくちゃ良かったです。他の作者様だと冷たかったり口が悪い月島が多いですが、このお話の月島は冷た過ぎず、他人に干渉し過ぎず距離感がちょうど良かったです。とても上手に表現していると思います。告白も月島からなのが良かったです。 (2021年4月18日 4時) (レス) id: be1d7978bd (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - むさん» 本当に長らくお待たせしました……！皆の感情にどう現実味を出すかたくさん考えていたのでそうやって受け取って貰い感無量です。全文私にとって嬉しく糧になるお言葉です。読んで下さり本当にありがとうございました！ (2021年2月10日 10時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
む - 更新楽しみにしていました！ 皆の心の動きがとてもリアルで、ツッキーはこんな子とこういう恋愛をするのだろうな、と胸にストンと落ちました。等身大の高校生なこの作品がとても好きです。 完結おめでとうございます！ (2021年2月9日 2時) (レス) id: 727df39cb7 (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - なづなさん» コメントありがとうございます！テーマとしている高校生感を感じ取って下さりとても嬉しいです……！ゆっくりですが完結までついてきて頂けると有難いです。応援ありがとうございます！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KOMORE | 作成日時：2020年1月14日 22時
