38 賭け ページ38
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学生の本分は勉強。なんて言葉がある通り、勉強にはテストも付き物だ。つまり何が言いたいかというとテスト二週間前というものは学生の気分を落とすものであった。
といっても、後ろの席の方は頭脳明晰な為気分を落とすことも無いんだろうなと私は思案する。
トン、と後ろから肩を押され振り向いた。ちょうど担当の先生がお休みなため自習の時間、代わりの先生がプリントを取りに職員室へ向かった時だった。クラスは先生が居ないからか少し騒がしく真面目にテスト勉強していた私はびっくりして肩を揺らす。
なに、と視線を上に向けて小さく言った。彼は｢今度の土曜空いてる｣と問う。
｢えっ……なんで？｣
｢……あの馬鹿二人の勉強会、やらなきゃいけないんだけど｣
｢ええ……一緒にやろうって？｣
｢谷地さんとAでどうにかしてよ｣
僕はあいつらの面倒なんて見たくないしと続けて言った。バレー部で勉強といえば一学期、このクラスに二人が来たアレかと思い出す。でも結局仁花ちゃんが教えた訳だし……と考えたところで｢キャプテンに言われたから。谷地さんばかりにあの馬鹿たちの負担掛けさせる訳にいかないって｣そう面倒くさそうに吐き捨てられた。そりゃあそうだ、仁花ちゃんだって自分の勉強があるわけだし。
いや、だとしても私には。
｢無理だよ。気まずい｣
バレー部マネを断ったやつがそんな輪に入れる訳がない。……きっとこの男はそれも分かった上で私と勉強会を天秤にかけたところ、勉強会への面倒臭さが勝ったんだろうと思った。
分かりきっていただろう答えに蛍は容易く引き下がった。珍しくて目を丸くする。その表情を見てか、明らかにうざったいというような顔をした。
蛍はその後に｢じゃあテストの点数で勝負ね。負けたらなんでも言うこと聞くのが条件で｣と言い張った。
じゃあって何？じゃあって。そもそもそんなの興味あるんだ？と驚きの連続で正直首を縦に振ったことしか覚えてない。
テストまでは特に会話もなく、総合点で勝負と言われたので私も必死に勉強した。自信たっぷりで本番を迎え、満足のいく出来でテストを終える。
結果、負けた。めっちゃ悔しい。それも五点差で負けた。
｢惜しかったね｣と良い笑顔で煽られ、期末も勝負しようと言ったが却下される。もう個人的に敵視して勉強頑張ろうと意気込んでやった。
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辛 - 日本語化ちょいちょい変。てにをはもおかしい。無理に難しい言い回しわ使わない方がいいと思う。 (9月11日 12時) (
レス) @page26 id: 5015934a65 (このIDを非表示/違反報告)
む - めちゃくちゃ良かったです。他の作者様だと冷たかったり口が悪い月島が多いですが、このお話の月島は冷た過ぎず、他人に干渉し過ぎず距離感がちょうど良かったです。とても上手に表現していると思います。告白も月島からなのが良かったです。 (2021年4月18日 4時) (レス) id: be1d7978bd (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - むさん» 本当に長らくお待たせしました……！皆の感情にどう現実味を出すかたくさん考えていたのでそうやって受け取って貰い感無量です。全文私にとって嬉しく糧になるお言葉です。読んで下さり本当にありがとうございました！ (2021年2月10日 10時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
む - 更新楽しみにしていました！ 皆の心の動きがとてもリアルで、ツッキーはこんな子とこういう恋愛をするのだろうな、と胸にストンと落ちました。等身大の高校生なこの作品がとても好きです。 完結おめでとうございます！ (2021年2月9日 2時) (レス) id: 727df39cb7 (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - なづなさん» コメントありがとうございます！テーマとしている高校生感を感じ取って下さりとても嬉しいです……！ゆっくりですが完結までついてきて頂けると有難いです。応援ありがとうございます！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KOMORE | 作成日時：2020年1月14日 22時
