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──side Y──
「…てなわけで、今度広島に行って親父も入れて話し合い。
親父はなんだかんだちゃんと話せばわかってくれると思うけど。
ねぇ、Aも一緒に来る？」
Aは首を横に振る。
『祐也くん、進学しないの？
元々大学行くつもりだったんだよね…』
「Aまで何よ、今さら。
卒業したら2人で暮らすんでしょ？」
『私は卒業しても家を出ない。
祐也くんは進学したら？』
なんでそんな事…
「A。何かあった？」
ここ数日、様子がおかしい気はしていた。
進路のことで揉めたとか？
お母さんは面談にはいかなかったって言ってたけど。
『なんで私、母親に引き取られたのかな…』
それだけ言ってAは膝に顔を埋める。
家で何かトラブったのは間違いなさそうだけど、じゃあなんで家出ないってなるのよ。
「お父さんには相談出来ないの？
画家ならネットで名前検索したら居場所わかんないかな…」
『お父さんは私に会いたくないんだと思う。
連絡先、教えてくれたことないし』
「そうとは限んないじゃん」
『もういいんだよ』
触れてはいけないところに触れてしまったのだろうか。
Aは唐突に立ち上がり、出て行ってしまった。
…寝るか。
一人ぼっちになった部屋の明かりを消してベッドに入る。
スマホで「画家 A」って検索したけどそれっぽい情報は出なくって、そういえば離婚したから父親の苗字は違うのかって気付いたのは翌朝のことだった。
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──side YOU──
なんという態度を取ってしまったんだろう。
自分が母親みたいで嫌気がさした。
でも嫌われてしまった方がいいのかもしれない。
私なんかの為に祐也くんの人生を狂わせる訳にはいかない。
小さかったから、両親が離婚した時何故母親に引き取られたのかはよくわからない。
画家である父親はいつも家にいて、母親の何倍も一緒に過ごす時間は長かった。
料理も上手で優しくて、お父さんが大好きだった。
もちろん10年以上会っていない今だって大好きだ。
何か手がかりは無いかと定期的に送られてくる絵葉書を隅から隅まで凝視しても、父の居場所は分からなかった。
もしかしたら新しい家族がいるのかもしれない。
そう思って最近は探そうなんて思わなくなっていた。
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なのはなさいた(プロフ) - 初めて読ませて頂きました！すごく面白いです！楽しませていただいてありがとうございます！！ (2020年6月5日 0時) (
レス) id: 9a9c48371e (このIDを非表示/違反報告)
ラーク(プロフ) - 大変失礼致しました。 (2020年5月9日 20時) (レス) id: bda1f630a7 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ラークさん» 申し訳ありませんが、そちらの作品は私の作品ではございません。 (2020年5月9日 18時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ラーク(プロフ) - こちらからすみません。Secret Love、シゲアキ先生と恋をします、のパスワードを教えていただけますか？よろしくお願いします。 (2020年5月9日 17時) (レス) id: bda1f630a7 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩耶さん» 最後までお付き合い頂きありがとうございました！また機会があればよろしくお願いします。 (2020年3月10日 2時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年2月10日 13時
