Live your life! #2

【4/おまけ】 ページ5

【語り/Juri】


優吾から仕事で行けないから頼むと要請が入って
北斗とジェシーの待つ高校へと急いだ。

受付で苗字を告げると、見知った大柄の男性が
「高地！ひっさしぶりだな！」と迎えに来た。


現北斗とジェシーの担任で

元俺の担任


松岡先生


「お久しぶりです。すみません、北斗が…」
「お前、相変わらず派手だけど、変わってないな」


二人の喧嘩の経緯を聞けば、
結構理不尽なことを言われたみたいで
「俺も二人が悪くないってのは分かってるから」って
松岡先生は応接室に入る前にこそっと言ってくれた。


相手側の母親にチクチクと嫌味を言われて
何度、言い返してやろうと思ったか分からないけど
優吾にも「穏便にね、頼むよ」って念を押されてたし
必死に気持ちを押し殺して、頭を下げた。


＿＿＿＿＿


「ほんとに大人になったな」

「え？」

北斗とジェシーを車に乗せて、
最後に挨拶をって職員室に戻ったら言われた。


「お前が高校の時は喧嘩っ早くて、
筋の通らないことがあるとオトナに食って掛かって。
ご両親も何度か来たことあったもんな」


先生にも本当に世話になった。
両親が16のときに死んで心が荒れてたときも
先生は俺の気持ちをいっつも受け止めてくれてた。


「あの時の親の気持ちがわかります。
息子を守るために、頭を下げる気持ち…」

北斗に、その気持ちを教えてもらった。



「よく我慢したな…偉かったぞ…」

「あいつらのこと、頼みます」


泣かすんじゃねえって先生に頭をはたかれた。


父さん、母さん、見てるかな。
俺、少しは二人に恩返し出来てるかな。


北斗のためなら、何だって
プライドだって捨ててやる…そう思ってるから。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


【作者より】

KIKOです。新年一発目。
少し病気のお話から外れたとこでのエピソードにしてみました。

黒×青×赤 ですね。

ほっこりしていただけたら嬉しいです。


引き続きよろしくお願いいたします。

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