63話。貴方side ページ14
あんなに身構えたというのに、頼み事がお使いだったとは。
しかも向かう店は指定されてます。結構離れてませんか。
途中の道にも駄菓子屋はあるはずだが何故この店なのだろうか。
えーと、お使いのリストは...。
こんなに買うのか。社員のおやつようにしては少ないから乱歩さん個人の駄菓子なのだろう。
新人なのだから仕方ないだろうなぁ。
指定された駄菓子屋への道中、本日二度目の大きな爆発音がした。
まさかまた芥川か?だとしたら不味い。顔を知られてしまったし、一度交戦して生き延びたのだ。突然戦闘を吹っ掛けられてもおかしくはない。
こんな人が居るなかで先程のような戦闘になるのは危険だ。関係のない人々に被害が及んでしまう。早く駄菓子屋に行こう。
少し先の港の方で爆炎が上がっていた。
野次馬たちの並みに押され、反対側へ足を進めるも大群には敵わず爆発跡地まで辿り着いてしまった。
いまだに煙はもうもうと上がっており、軍警たちが調査をしていた。
それを遠巻きに見ている市民たちのなかに見知った顔を見つけた。
『中島さん、目が覚めたんだ。』
「皆殺しだってよ。」
「ひどいな。」
「軍警察が言うには、ポートマフィアの武闘派、そのなかでも特に凶暴な実働部隊"黒蜥蜴"ってやつらの仕業だって。」
芥川ではなかったのか。そのことに一安心し、どうにか中島さんに声を掛けに行こうとしたが人込みによってなかなか思うように近づくことが出来ない。
中島さんは何かを呟いているようだが、何と言っているかまでは聞き取れなかった。
もう少しで辿り着くというところで、中島さんは駆け出してしまった。
『中島さん?』
そして、そのとき一瞬見えた彼の表情は重く、何かを決意したような顔だった。
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空李(プロフ) - かなとさん» すみません、ご指摘ありがとうございます。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 154a99d2ca (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年5月9日 18時) (レス) id: 483535372f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空李 | 作成日時:2019年5月9日 17時