【銀/魂】戦場を嫌う黒い鬼 弐【坂/田/銀/時】

チョコレートが五十個 ページ7

私は酷く後悔していた。


なぜあの時の私は、局長の言葉に頷いてしまったのだろう。


なぜ私はこんなところに居るのだろう、と。


私は現在、inキャバクラである。




昨夜、『とっつぁん』とは誰かと訊ねたところ、なんと警察のトップだという。


そんな人に会いに行くのを断る事が出来るワケもなく、「はい、わかりました」と言うしかなかった私。


てっきり、昼間に会いに行くのかと思ったら、局長には夜を空けておいてくれと頼まれた。……まぁ、偉い人なら昼は忙しいのだろう。その時まではそう思っていたのだ。


夜になり、局長、トシ、総悟君についていき、ついた場所はキャバクラ。


三度目になるが、私は今キャバクラにいる。


そして、目の前には私たちが会いに来た男、松平公が居て、私の隣にトシと総悟君が居る。ちなみに、局長はここに来て早々、お妙さんという女性に殴られそこでのびている。


……最初は綺麗な女性(ﾋﾄ)だと思っていたのだが、力はアレだ。ゴリラだ。


局長の方に気をとられ、トシたちの話を聞いていなかったところに突然声をかけられた。


「んでぇ、Aちゃんはどぉしたい？」


「帰って寝たいです。……何がですか？」


不意討ちもあって、つい本音も言ってしまったが、トシはいつも通り呆れた顔をしているだけなので良しとしよう。


松平公は「だからよぉ」ともう一度話し始めて下さった。


「Aちゃん、それなりに腕が立つんだろぉ？ つーワケで―――」


と松平公は気だるそうに言う。


……何となく、この先に言う台詞が分かる。読者の皆様にも察した方がいるのではないだろうか。


『つーワケで』の後をためるにためる松平公。


松平公に言われるであろう台詞を予想し、それに対しての回答を何種類か頭に思い浮かべてみる。


その一。快く了承する。

『任せてください！ 浪士共をしょっぴきますよ！！』


その二。照れくさそうに了承する。

『わ、私が……ですか？ ﾌﾌｯ、精一杯頑張らせて頂きます』


その三。困惑しながらも、笑顔で了承する。

『は、はぁ……。とりあえず、特例の女隊士として頑張ってみますね！』


どのパターンでいこうか考えていると、めちゃくちゃためていた松平公が、ついにその先の言葉を口にした。


「切腹と投獄、どっちがいーい？」

「ごめん、なんて？」

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー食べ物……かもしれない！

誰かのもんじゃ

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