チョコレートが七十四個 ページ31
彼女が愛の告白をしてから口をぽかんと開けていた銀時だが、ようやく口を開いた。
「いや、まぁ銀さん嬉しいよ? 嬉しいんだけどォ……ほら、な? 俺たち昨日知り合ったばっかじゃん? な?」
「そ、そうですよ! 第一、お父様が許さないんじゃないですか?」
銀時と新八くんがそう言っても、彼女は笑顔で大丈夫だと言う。
「実は昨日の出来事をお父様にお話したんです。そしたら、私の命の恩人に是非会ってみたいと……」
銀時の顔色を伺いながら、少しソワソワしている彼女。恋をしている乙女という感じがしてとても可愛らしい……とは思う。
「いやーでもォ? 銀さんめっちゃモテるしィ? なんならここに居る女子全員から好意寄せられちゃってるからね、銀さん」
「なんかムカつくんだけど」
「私は銀ちゃんに好意寄せてないアル」
ひょっとこのように口を突き出しニマニマしている銀時に即答する神楽ちゃんと私。
銀時が「銀さんモテるから依頼主さんとは付き合えない」的なことを遠回しに伝えたいということは何となく理解していた。
しかし依頼主さんはそんなことお構い無しに、さらに銀時に詰め寄る。というか銀時に密着した。
「でも……でもっ! 私が1番銀さんを想っています!!」
「それはないわー」
「何よアンタ!! 私はねぇ、銀さんの身長から[自主規制]や[自主規制]まで把握済みよ!!」
彼女の言葉に即否定する私と、体をくねらせ卑猥なことばかり言う忍びの子。この場にいる全員がその言葉に引き、早速銀時にぶっ飛ばされている。
「私っ……、銀さんに抱きしめられた時とか手料理食べてくれて美味いって言ってくれた時とか……本当に嬉しかったんです。本気で好きになっちゃったんです!!」
「偽りの恋だね」
「さっきからAさん否定しかしてないじゃないですか!?」
「私が1番想ってるっつーの」
いきなりマウントを取り出した彼女に向かって、本心からそう言えば新八くんにツッコまれるが、多少イラだっているのだから仕方がない。
そう、イラついていたから仕方がないのだ。
偽りの恋だねと本心で言ってしまったあと、ついポロリと本音が出てしまった。
その瞬間、床で倒れている忍びの子以外が私を見る。それはそれは驚いた顔をして。
ぇ、と蚊の鳴くような声で涙目になる彼女。つい彼女から目を逸らしそうになるが、踏みとどまる。
でなければ、私がここに来た意味が無い。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー食べ物……かもしれない!
誰かのもんじゃ
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梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今回もダークマターでした。呪われているのでしょうかね…。しかし、ダークマターって作れるものなのでしょうか?(笑)寿司を作る時も妙さん、ダークマターになっていたのでね…ある意味才能(笑) (2019年10月16日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんですって!?可笑しいですね…一応十種類以上ある筈なのですが…。ま、まぁ、お妙さんの手料理を振る舞われている訳ですから、きっとお気に入りなんでしょう!! 今回はどうでしょう?もしまたダークマターでしたら、実際に作ってみては?← (2019年10月16日 22時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 梨音さん» 今日のラッキー食べ物もダークマター!?!?ほっ他のもあっありますよね?妙さんに嫌われているのでしょうかね?近藤さんよりはマシだと思うのですがね…。G(生命力がゴキブリ)と同類…考えたくもねーや← 人生リセットボタンならぬ人生リセット食べ物ですね() (2019年10月15日 21時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - 梍鵺さん» なんと…! ……最近、嫌な思い出はありませんか?そんなときは、ダークマター! 嫌な記憶がさっぱり抜け落ちます!もれなく良い思い出も消え去りますが…。人生のリスタートには、ダークマターが必需品です!! …何を言っているんでしょう。 (2019年10月15日 20時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
梍鵺(プロフ) - 続きも気になりましたが…ラッキー食べ物がダークマター…だと!? (2019年10月13日 16時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梨音 | 作成日時:2019年7月21日 21時