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思えば、自業自得なのかもしれない。
クズだなんだと周りから囃されて、そしてそれを自分でも自覚して生きてきた。
幼い頃に、兄を殺しかけたことがある。
自分の不注意で自動車に轢かれそうになった。
その時思わず兄を盾にしようとした。
中学後半から、随分とマセたガキだった。
あっちの女の子可愛いな。こっちの子も可愛いな。
幸い観察力は他よりも長けていて、にこにこと笑いながら欲しい言葉をかけてやった。
世間一般で言う浮気。何人も、何人も。かわいいから。愛してくれるから、付き合う。
ただ、それだけ。
中学高校とはいえども、生傷は絶えなかった。
おれは、面倒なことは嫌いである。
この授業つまらないな。そう思ったら寝ればいい。
あーこれめんどいな。そう思ったらやめればいい。
自分のためにやってる？そんなこと知ったもんか、どうせへらへらしてれば時間は過ぎる。
時間が過ぎればいつかは死ぬ。
ならなんで皆そんな一生懸命になるんだろ。まあいいかおれのことじゃねーし。
そんな楽観的で、愚直な考え方をしていた。
人生はエスカレーター。
勉強をしても、遊んでも、少し身を乗り出しても。
それでも周りの景色はどんどん自分の意思と関係なく進んでいく。
どうせそんな人生ならば、今を幸せに。
そんな、生涯だった。
。
いくらなんでも、高校で死ぬのは想定外だけれど、寝起きで道を歩いていたら車に突っ込んで轢かれて人生終了というのはなるほどたしかにおれに合ったものなのかもしれないな、なんて。
心残りがあるとすれば、あの心優しいお人好しな兄貴だけれど、まあ。
兄貴なら優秀だ。なんとかなるだろ。
思ったより走馬灯、みじかかったな。
思ったより痛いのは一瞬かも…いや、いてぇな。
脳が現実逃避してら。
………。
…。
こんな早死にならもっとうまいもん食っとけばよかったな。
…なんて。
来世はなんも考えなくて済むワカメあたりがいいなあ。
そんなことを思いつつ、もはや既にブラックアウトをしかけている意識とサヨウナラをした。
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かすか(プロフ) - テノヒラさん» わぁい、更新おそおそですが頑張ります！ありがとうございます！！ (2021年1月17日 15時) (
レス) id: e270f04d93 (このIDを非表示/違反報告)
テノヒラ - 何だこの小説1ページ目だけでもおもしれぇ……！応援してます！ (2021年1月17日 12時) (レス) id: 0b1665532f (このIDを非表示/違反報告)
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