Lost 41 ページ12
末澤｢お、ここ空いとるな｣
佐野｢ここにしましょっか｣
保健室からは程ない距離。
手頃な空き教室を見つけ、
俺と佐野はそこへと入る。
それから近くの椅子に座り、
俺は佐野と向き合った。
末澤｢………で、どんな情報見つけたん？｣
佐野｢誠也くん、警察みたいですね｣
末澤｢ほっとけ。えぇから教えてや｣
佐野｢はいはい｣
佐野は制服の上着のポケットから
1冊のメモ帳を取り出した。
末澤｢………メモ？｣
佐野｢あ、メモに書いとかんと
サイトがすぐ消えちゃうんで｣
末澤｢………消える？｣
佐野いわく、今までの噂や情報が
載っていたサイトは一晩経つと
消えてしまうものばかりらしい。
スマホやパソコンでブックマークしても
次の日には消えてしまうから
全部メモに残すことにした、
と佐野は教えてくれた。
佐野｢……で、昨日見つけた話ですけど｣
末澤｢うん｣
佐野｢消えた人達おるやないですか？
………急に戻ってくることもあるらしいです｣
末澤｢………戻ってくる？｣
思いもがけない情報だった。
消えた人間が、戻ってくるなんて。
末澤｢戻ってきたら、どうなるん？｣
佐野｢僕が見つけたサイトには
元の生活に戻れるって書いてました｣
末澤｢………ってことは、周りの人間も
そいつの記憶が戻るってことか？｣
佐野｢たぶん？確証はないですけど｣
末澤｢………そんなことも、あんねんな｣
もしその噂が確実であれば、
僅かだけど希望が持てる。
大晴、小島、リチャ。
またみんなが戻ってきて
生活も全部元に戻って
正門も苦しまずに済んで
笑って過ごせるかもやろ？
━━俺が、そこにおれるなら。
末澤｢………なぁ、佐野｣
佐野｢何ですか？｣
末澤｢俺も出来る限りで、情報を
色々と集めてみたいんや｣
佐野｢はい｣
末澤｢やから、佐野が見てるトコ
俺にも教えてくれへん？｣
佐野｢………僕のこと、嫌いになりません？｣
末澤｢………そこは善処する｣
裏系、いわゆるアングラ系のサイトを
見ているという事は充分知ってるし。
それで佐野に引いたりはしないはず。
内容にもよるが。
佐野｢じゃ、帰ったらURL送ります｣
末澤｢頼むわ｣
佐野｢そろそろ行きましょか？
正門くん迎えに行かなきゃ｣
末澤｢そやな｣
長い時間ではないけど
多少は正門も休めただろう。
俺らは教室を後にし、
正門を迎えに行く事にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 256人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - もう更新はしないんですか？？？ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: 1ca1725196 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぷりん - このお話ほんとに面白いです(*≧∀≦*)ハラハラしながら読んでます。無理しないで頑張ってください！更新待ってます！ (2020年3月5日 8時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 更新待ってます！ (2020年2月21日 22時) (レス) id: 6f297082fe (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - あ、元みぃ☆です (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
なにふぁむみ☆ - 大変ですね…。ずっと待ってるので、頑張ってください！ (2019年12月25日 22時) (レス) id: bd60e02c69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Sakura | 作成日時：2019年10月24日 22時
