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雀が、寝所を互いに確かめ合うかのように鳴いている。
空はまるで、神様が悠々自適な日々を描く様に、キャンバスに色を乗せ、美しい黄昏色を落す。
「家そこだから、ありがとー！」
子供が元気に手を振る姿を見送り、笑顔で手を振り返す。
「待ってても良かったんだよ」
先生が子供に向けた笑みのまま、朗らかに言う。 一言「見送りたかったので」と返した後、ふと、伏黒に視線を向けた。
(……気の所為？)
掻い潜るかのように逸らされた眼差しに、妙な違和感が残ったが、深く探る事を止め、悠仁達の元へ歩く足を早めた。
「お疲れサマンサー!! 子供は送り届けたよー 今度こそ飯いこうか」
先生が指を立て、活気のある声を上げると、悠仁と釘崎が「ビフテキ!!」「シースー!!」と、全身全霊で欲を曝け出す。 今日の誉れは間違いなく二人にあるので、希望の物が食べられると良いと、そっと願った。
「恵とAは？」
「私は何でも嬉しいです」
先生の問いかけに、当たり障りの無い返答を返すと、自分の世界に入っている伏黒は声が耳に入っていないようだ。 先生は伏黒を放置し、先を歩いて行った。
ゆっくりと息を吐き、後ろを振り返る。 呪いが蔓延った廃ビル。 しかし、その禍々しかった気配を無くした場所に、別れを告げて――
＊
「虎杖、私はパーを出すぞ」
現在代々木駅前。 最終的にどちらを食べるのかと話し合いになった結果、じゃんけんで決めることになった。
(悠仁、心理戦弱いからな……)
「ッしゃーおらあ!!」
どうやら釘崎が勝利した模様だ。 悠仁の悔しがる表情に苦笑いする。
「寿司かぁ、銀座のいつもんとこでいっかぁ」
「ザギン、ふぅー！」
釘崎が心底喜び、足も軽くなっている所を、悠仁は"触らぬ神に祟りなし"という意味からかけ離れたことを口にしたことで、釘崎の鬼の面が瞬時に現れた。 背筋が凍る程のその眼光にドスのきいた声。 真正面からそんな圧迫をかけられ、悠仁は息を飲んでいる。
空気も同然の様に押し黙っていた私と伏黒も加わったり、釘崎の飛び火を何とか押さえようと悠仁が必死に説得するが、特に興味が無いのか、伏黒は欠伸を漏らし、先生は一切関与する様子もなかった。
頑張りのおかげか、悠仁の言葉に先生の後押し。 そして最後の一手が大打撃となり、車内で大人しく座る一同から一人、窓から顔を出す悠仁の服の端を引っ張る。
「悠仁、危ない。 ステイだよ」
「犬？」
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クロワッサン(プロフ) - 猫助さん» たいっへん長らくお待たせいたしました(-_-;) コメントありがとうございます。 最新話更新いたしましたのでぐっすり眠れますね！！ (2021年4月28日 3時) (
レス) id: 9c7083b36c (このIDを非表示/違反報告)
猫助(プロフ) - 先が気になって気になって、夜しか眠れません…作者様、続きを…続きを…！（密かに応援しています。更新、ゆっくりお待ちしています！） (2021年2月27日 8時) (レス) id: b4292b3d94 (このIDを非表示/違反報告)
クロワッサン(プロフ) - 人形師さん» コメント遅ればせながらありがとうございます。 続きをお待ちいただいてありがたいです ^^) 嬉しいお言葉、ありがとうございます。 (2021年1月27日 15時) (レス) id: 9c7083b36c (このIDを非表示/違反報告)
クロワッサン(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメント遅ればせながらありがとうございます。 先を楽しみにして頂いて嬉しいです(*^^*) 作者かなりマイペースなもので…(^^; 気長にお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月27日 15時) (レス) id: 9c7083b36c (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです！続きが気になります。応援してます！！ (2021年1月25日 4時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロワッサン | 作成日時：2020年11月19日 21時
