「…恋の始め方」 (ページ30)

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☆ ページ30

prrrr…

樹「もしもし？Aちゃん？大丈夫？」
　「来て」
樹「今？」
　「そう」
樹「わかった。俺行くまで鍵閉めといてね。」

樹は30分もしないうちに家に来た

ドアを閉めると同時に樹の頬に手を当てキスをした

困惑しながらもキスに応じてくれた

樹の手を引きベッドへ誘導する
樹を押し倒し服を脱ぐ

樹「ちょっと待って！！」
　「なに？別にいいでしょ？惚れた女抱けるんだから」
樹「こんな形で抱くのは違うっていうか…俺のポリシーに反するというか…」
　「…じゃあどうしたらいいわけ？この訳のわからない寂しさは何？どうしたら埋まるの？」

わからなかった
この気持ちの吐き出し方が

どうでもよかった
ぬくもりを感じられれば

寂しかった
北斗のいない生活を改めて感じてしまって

自分で振り払ったはずのあの時の手がどうにも恋しくなってしまった

樹「Aちゃん。とにかく落ち着いて、服着よう？」

樹は私に服を着せると優しく抱きしめた

樹「今日は俺一緒にいるから。落ち着いて。ね？」

あぁ、自分何やってんだろう
樹の優しさに甘えて利用した

元カレと再会したぐらいで何取り乱してんだろう
ダサすぎる

　「樹、ごめん。帰っていいから」

タバコを持ちベランダへ出た