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｢好かれてますね、Aさん｣
｢とても重たいです｣
Aの太腿を枕にして眠るライオンに、腕の体の間に顔を押し込んで楽しげに笑っているハイエナ、そして彼女を守るかのように傍に寄り添って伏せている狼。
この三人だけでも重たいし窮屈だというのに、遊んで欲しいスピッツ達が容赦なくちょっかいを掛けてくる。
リドルが回収をした途端に大人しくなるスピッツ達を眺めていれば、ジェイドの胡座の上に座っている狐がこちらへと手を伸ばしてきた。
｢おや、アズールもAさんにくっつきたいんですか？ なら僕も一緒に引っ付きに……｣
｢アズールさんは兎も角、貴方もきたら流石に支えきれなくなるので止めてください｣
ひょいっと軽い動きでジェイドの胡座から抜け出し、Aの方へと寄って来た狐は、彼女の左手に顔を置いて眠り始めてしまった。
すると、それを狡いと言わんばかりにサモエドが反対の腕を抱き締めながら寝る体勢をとる。
これによって、Aは完全に自由を失ったのであった。
｢監督生はボクの横で大人しく座っているけれど、柴犬という犬種はこういう性格なのかい？｣
｢元々は番犬や猟犬として活躍していたので活発な子が多いですけれど、ユウさんの性格が反映されている部分があるのでしょうね。構ってあげると喜びますよ｣
｢へぇ……飼いやすい犬なんだね。あ、そういえばケイトは何処に？｣
｢私の後ろにいますよ｣
ふにふにとAの背中を優しく両手で押し、好きなように楽しんでいるサイベリアンのことを伝えられたリドルは、内心でケイトらしい行動だと納得していた。
言い方は悪いかもしれないが、人間の時でもAに懐いているのだから当然の行動とも言えよう。
因みにサイベリアンとは大人しい性格で、飼い主などの自分が認めた人間に対しては従順で甘えた素振りも見せるが、仲間だと認めていない相手に対しては見向きもしないというクールな一面も持ち合わせている猫である。
時折、笑顔の仮面をつけているようにも見えるケイトと性格が似ている猫だ、とAは勝手に考えていた。
｢というかジェイドさん、せめてどなたかを引き取って下さいませんか｣
｢僕は良いですよ。誰を引き取りましょうか？｣
｢ジャックさんかシルバーさんか――｣
そう言った瞬間、皆が一斉に喉をぐるぐると不機嫌そうに鳴らして威嚇を始める。
唯一オポッサムは威嚇をしていないが、可哀想に思う位に震えている彼を差し出せず、Aはゆっくりと溜息を吐き出した。
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神桜佳音(プロフ) - ゆるりさん» わざわざありがとうございます！更新楽しみにお待ちしておりますね！ (2020年6月13日 12時) (
レス) id: 8032f2476b (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 咲桜さん» こちらこそ素敵なリクエストありがとうございました！ (2020年6月2日 22時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
咲桜(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました！和歌のチョイスも素敵でした！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: cb464004df (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 神桜佳音さん» そっちもありましたね！ 何となく思い浮かんだ歌を書いてたので……くっ、そっちでもよかったのに……！！ 後で出させて頂きます！ (2020年6月1日 23時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
神桜佳音(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませていただいております！最新の更新の話で百人一首が出ておりましたが、君がためで、監督生君は春のに続けたのでしょう？おしからざりし命さえもあったのでは…？と思ってコメントしてしまいました！更新応援しております！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 06bd6db604 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月18日 1時
