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異文化交流食事会を終えてから、A達はココナッツジュースを飲みながら各々故郷のことを話し始めた。
割合としては、ジャミルとカリムの昔話や体験談が三分の二、三分の一がAの私生活や経験話である。
沢山の弟と妹がいるカリムの口から語られる内容は心底楽しげで、家族愛を感じさせるものばかり。
カリムの従者兼、幼馴染として一緒に時を過ごしてきたジャミルの話は苦労話が多いものの、そんな彼の表情は柔らかかった。
主である織田信長や親しい武将達のことを思い出し、Aはほんの少しの寂しさを感じてしまう。
すると、カリムがずずいっと顔を近寄せてきた。
｢今度はAの国のことじゃなくて、Aのことを教えてくれよ！｣
｢は……私のこと、ですか。聞いても面白いことはありませんよ｣
｢ん？ オレはAのことだから聞きたいんだぞ？ 面白いかってのはそんなに気にしてない｣
｢そうだな。俺も面白いというよりかは、A自身のことを知りたい｣
この無自覚天然人誑し共め、とAが思っていることなど露知らず、カリムとジャミルは興味津々な様子で彼女に詰め寄っている。
謙遜ではなく本気で愉快な話は無いと言っているのに、それでも引く気が皆無の二人の圧に負けたのか、Aはぽそぽそと自分のことを話し始めた。
｢家族は何人いるんだ？｣
｢家族はおりませんよ。実妹は亡くなってしまったので……義弟と義妹が家族、という括りに入るのかもしれません｣
｢Aもカリムと同じく身分が高いと聞いたが、どの辺りの立ち位置にいるんだ？｣
｢王の側近であり、宰相であり、軍の最高責任者なのですかねぇ。私としてもいまいち分かっていないので……財務系統も担当しているので、何処に立っているのでしょうか｣
Aの受け持っている役職や仕事の詳細を聞いたジャミルは、何時か彼女が過労死しないだろうかと心配になり、思わず小さな頭を優しく撫でる。
撫でられている理由が分からない為、Aが無闇に抵抗せずにじっとしていると、漸くジャミルは自分の取った行動を理解したようで、凄まじい勢いで彼女の頭から手を退けた。
｢はっ、な、すまっ……んっ！？｣
目を見開き、口をはくはく動かしながら、声にならない声を唇から漏らしているジャミルと、普段と変わらない様子のAを何度か見比べたカリムは、唐突にジャミルの腕を引いて彼女に抱きつきに行った。
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ゆるり(プロフ) - ゆゆ。さん» 黒執事好きですよ！！ ハムレットが出てくるんですか……！？ 漫画の購入が途中で止まっていまして……笑 近々揃えてちゃんと読んでみます！ でも！ 黒執事は凄く好きです！！！ (2020年8月20日 1時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 凄く面白いです！(前の作品にコメごめんなさい…)ハムレットって黒執事にも出てきますよね…！もしかして作者様黒執事好きだったりしますか…？私的にはハムレット出てきて嬉しかったです（笑） (2020年8月19日 16時) (レス) id: ead64206de (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - マツリカさん» こちらこそリクエストありがとうございました！私もクルーウェル先生大好きなので書いていて楽しかったです！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - クルーウェル先生のお話ありがとうございました！！一生の宝物にしますうううつ！！！！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - えむさん» こちらこそありがとうございました！ 勿論、リクエストは受け付けております〜！私でよければまたどうぞ！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月3日 19時
