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そう、つまりジェイドとAは単にケイト達と合流するだけではなく、ついでに彼らを狙っている怪物チームを失格にさせてやろうと目論んでいたのである。
｢Aさん、狙いは？｣
｢私はトレイさんを｣
｢では、僕はルークさんを狙います｣
淡々と己の狙う獲物を決めている二人だが、傍から見たら恐ろしいことこの上ないだろう。
それに加えて、Aはノールックで此処にやって来た怪物チームに豆を投げつけて当てているのだから脅威でしかない。
｢この機会を待っていました。勝利を確信した時こそ、油断は生まれるもの……相手を捕縛したと思った瞬間に、自分が失格となるのはどんな気持ちでしょう｣
ジェイドとAはビーンズシューターに頬をくっつけ、顔が動かないように固定しながら狙いを定めている。
因みに、イデアの配慮によってAのビーンズシューターにだけはスコープが備わっており、本格的な狙撃が出来るようになっているのだ。
贔屓が過ぎているような気もするが、そこは気にしたら負けである。
｢さあ、怪物チームのお二人の驚愕の表情……見せて頂きますよ！｣
｢王手、ということで……相手が悪かったと思うことですね｣
ポヒュッ、ポヒュッと可愛らしい音を立てながら豆が発射され、トレイの首筋とルークの右足のすぐ横に豆がヒットした。
トレイを残して走り去っていくルークの背中を見て、ジェイドは木の幹に凭れながら大きく息を吐き出す。
自分だけ狙撃を失敗してしまったことを、彼はかなり気にしているようだ。
｢そんなにも落ち込むことですかね｣
｢僕だけ失敗していますからね……｣
｢よく分かりませんが、貴方は狙撃について何か勘違いしておられるのではありませんか｣
狙撃というのは、勿論狙った相手に致命傷を負わせることを目的に行うことが多い。
だが実際、敵方の指揮官や通信兵などの重要目標を狙い撃って戦力を削ぐことは難しい場合もある。
｢狙撃は撃ち抜くだけではありません。必ず成功させる狙撃手だなんて、ほんの一握りなのですから｣
狙撃を失敗したとしても、敵全体に狙撃される可能性があるというプレッシャーを与え、行動を制限すると共に士気を低下させることが出来る為、Aは狙撃は失敗しても構わないと考えていたのだ。
現に今、Aとジェイドの狙撃を恐れてルークは退散し、ケイト達は救われている。
｢狙いは一つではないですよ。視点を変えなさいな｣
経験者は語る、その言葉には確かな重みがあった。
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ゆるり(プロフ) - ゆゆ。さん» 黒執事好きですよ！！ ハムレットが出てくるんですか……！？ 漫画の購入が途中で止まっていまして……笑 近々揃えてちゃんと読んでみます！ でも！ 黒執事は凄く好きです！！！ (2020年8月20日 1時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - 凄く面白いです！(前の作品にコメごめんなさい…)ハムレットって黒執事にも出てきますよね…！もしかして作者様黒執事好きだったりしますか…？私的にはハムレット出てきて嬉しかったです（笑） (2020年8月19日 16時) (レス) id: ead64206de (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - マツリカさん» こちらこそリクエストありがとうございました！私もクルーウェル先生大好きなので書いていて楽しかったです！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
マツリカ(プロフ) - クルーウェル先生のお話ありがとうございました！！一生の宝物にしますうううつ！！！！ (2020年5月22日 6時) (レス) id: 88d493ffab (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - えむさん» こちらこそありがとうございました！ 勿論、リクエストは受け付けております〜！私でよければまたどうぞ！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年5月3日 19時
