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「学園にいる時は、二本足だった筈じゃ……!?」
「地上にいる時は魔法薬で姿を変えているんです。この尾ビレでは、陸を歩けませんからね」
「ってか、めちゃくちゃ長っ! 身長……いや、全長何メートル!?」
「ウミヘビか何かか!?」
「残念、ウツボでぇす」
「そんなことより、お前ら何しに来たんだゾ!」
まるで友人のようにコミカルに会話をしているが、エーデュースとユウはリーチ兄弟と敵対関係にあることを忘れているのではないだろうか。
Aが話を戻そうとしたその時、腕を組みながら前へと飛び出してきたグリムが軌道修正を行った。
グリムの質問を聞いた途端、フロイドの目の色が変わってA達を見下ろし、楽しげにケラケラと笑い始める。
「あはは、そんなのオマエらの邪魔しに来たに決まってんじゃん」
「やっぱそ〜ですよね」
「そう簡単に条件をクリアされては困りますから」
にっこりと笑ったジェイドがエースに、フロイドがデュースの邪魔をする為にこちらへと突っ込んできた。
魔法を使えないユウのことをグリムに守ってもらいながら、Aは二人の戦闘を冷静に分析している。
普段の凪の様な穏やかさは消え失せ、完全に捕食者の瞳をしている彼女に双子は興奮を隠しきれなかった。
あの瞳が己を見つめ、他人に対して圧倒的に興味のないAが自分達のことを考えているという状況は、フロイドとジェイドからすれば最高な状況なのである。
「あぁ……成程、ね」
僅かに瞳孔を開き、戦闘中に感じた違和感を探る為にじっと二人のことを目で追っていれば、Aはその違和感の正体を掴むことが出来た。
違和感とは、デュースの氷も、エースの風も、何もかもが二人に"絶対"当たることがないということ。
フロイドとジェイドのユニーク魔法が何なのかは知らないが、どちらか魔法が作用しているのだろうと推測出来たのである。
「ジャックさん、やはりこれは」
「ああ、そうだ。アイツらに魔法が当たる直前で勝手に軌道が変わってる」
「あは、流石Aちゃん♡ ウニちゃんはよく見てんじゃん」
「やはり、陸の獣は目が良いんですねぇ」
「何でオレらに魔法が当たんないか教えてあげる。オレのユニーク魔法『
「ちっとも面白くねぇ! そんなの、反則技なんだゾ!」
彼らの会話を聞いて、ジェイドは溜息をついた。
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ゆるり(プロフ) - ミニ林檎さん» お褒めの言葉、ありがとうございます!承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 23時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミニ林檎 - 素敵な、ストーリーですね。リクエストしたいのですが閣僚の皆んなから追いかけられる話が見たいです。 (2020年4月23日 20時) (レス) id: a0bbb5bb79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - **さん» こちらこそ、素敵なリクエストありがとうございました!楽しく書かせて頂きました〜! (2020年4月23日 13時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
**(プロフ) - ポムフィオーレのみなさんの美を追求する姿勢は夢主ちゃんにとっても居心地がいいものなのかなあと、ほっこりしました…!想像するだけで幸せになれる素敵なひとときをありがとうございました (2020年4月23日 11時) (レス) id: dd9fb51a76 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 月兎さん» わ〜!!そんなことを言って貰えて光栄です!リクエスト承りました。順番に書いていますので、少々お時間頂きますね。 (2020年4月23日 0時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆるり | 作成日時:2020年4月17日 0時