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そもそもAは無関係であるし、今回もラギーに手を引かれて巻き込まれただけなのだ。
ユウとグリム、エーデュースが何時の間にかやって来たジャックと何やら話しているようだが、彼女はその内容に興味の欠片もない。
Aが気配を消してこの場を離れ、一年B組の教室に向かったことに誰一人として気付いていなかった。
＊＊＊
その頃一方、拳での語り合いを無事に済ませた彼らはジャックから事の経緯を説明してもらっていた。
少ししてからリドルとケイトも混ざり、この企てを阻止しようと決意をする。
だが、今の時点ではジャックからの証言しかないので決定的な証拠が足りないのである。
苦渋の決断だが、彼らはマジフト大会当日にレオナ達の犯行を止めることとした。
｢で？ リドルくんの作戦を聞いた結果、ジャックくんはどーすんの？ 抜ける？｣
｢……卑怯な作戦ではなかった。……今回は、協力してやってもいい｣
｢コイツ、いちいち素直じゃねぇんだゾ｣
ここで漸く、鼻の良いジャックがAが姿を消していることに気が付いた。
慌てて辺りを見回すものの、華奢な姿は何処にも存在しておらず、彼女が真実を知る前に何処かへと移動してしまったことを知る。
｢一ついいか｣
｢何だい？｣
｢Aを作戦に協力してもらうのはどうだ。Aは頭も切れるし、運動能力も高い。何よりレオナ先輩やラギー先輩と仲が良いから情報収集にはもってこいなんじゃ……｣
ジャックの疑問と指摘は尤もであり、彼の提案にユウ達は一様に同意した。
ただ、そんな中でもリドルとケイトだけが苦々しい表情を浮かべて、何かを思案して口篭っている。
勿論彼女のことは信頼しているし信用もしている、何より自分達を救ってくれた恩人でもある。
だがしかし、AAという人物はあまりにも不安定で、考えが読めない時が多過ぎるのだ。
それに、彼女は微妙な立ち位置に居るのだから。
｢彼女は……Aは、誘わない｣
｢何で？ Aが力を貸してくれれば、俺らの作戦の成功率はもっと高くなるんじゃないの？｣
｢不確定要素が多過ぎるんだ。勿論、ボクはAのことを信じているし大切だけど……何て言ったら分かりやすいのかな｣
｢リドルくんが言いたいのはこういうことでしょ？ "Aちゃんはきっと、レオナくんの企ても全部知った上で静観している"｣
｢そう、それだね｣
ジャックは耳を疑った。
親友程に信頼している彼女がそんなことをしているだなんて、信じられなかったのだ。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
