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｢おい、お前らそこで何してんだよ｣
｢ハーツラビュル寮のやつらじゃん｣
｢俺達の縄張りにずかずか踏み込んできて、無事に帰れると思ってねぇだろうなァ？｣
ジャックを逃がしてしまい、もう此処に用はなくなった為に退散しようとすれば、三人のサバナクロー寮生から話しかけられた。
エーデュース達はテンプレな不良擬きの彼らに囲まれ、絡まれてしまっているのだが、何故かAにだけは暴言も煽りも何も行われない。
普通ならば、最も弱そうに見える彼女を狙うのが常道だろうに、彼らには何か考えでもあるのだろうか。
｢おい、やめろお前ら｣
すると、見慣れた彼らが現れた。
というか今日の昼休みにも会っているし、なんならほぼ毎日交流しているレオナとラギーの二人である。
ラギーはAの姿を見つけた途端、ぴこんっと可愛らしい耳を揺らして彼女に手を振った。
｢Aじゃないっスか！｣
｢お昼ぶりです、ラギーさんにレオナさん｣
｢よお。何だ、サバナ寮の見学に来たのか？ それなら俺らで案内してやるよ｣
｢いえ、違います。今から帰ろうとしていたのですけれど、この方々から絡まれまして｣
｢あ"？……てめぇら、Aに何しやがった｣
ギロりとレオナが絡んできた男子生徒三人を睨めつけ、ドスの効いた声で何をしたのか尋ね始める。
尋ねるというよりかは、半分尋問のようになってしまっていて彼らは半泣き状態だ。
流石に可哀想に思えたのか、Aはレオナの三人の間に割り込んでどうどうと一旦落ち着かせる。
｢何もされておりませんので、落ち着いて下さいませ。絡まれていたのは他の彼らですよ｣
｢……ハーツラビュルの奴らってことか。お前は何もされてねぇな？｣
｢はい、大丈夫です。なので取り敢えず落ち着いて、彼らから離れて下さい。というかラギーさん、貴方も手伝って下さいな｣
｢シシシっ、Aがいるから大丈夫かなって｣
何も大丈夫ではない。
レオナが寮生に絡むのを止めることが出来たと思いきや、今度はユウ達が絡まれ始めてしまった。
どうやら、レオナがお気に入りの植物園で昼寝をしていた時に尻尾を踏んづけてしまったらしい。
すると今度は、寮長であるレオナに無礼を働いたユウ達に怒りが向けられた。
｢レオナさん、ラギーさん、やっちまいましょうよ！｣
野性味溢れると言われる通りに、かなり血気盛んなところがあるようだ。
さて、どうするのか。
Aがレオナの表情を盗み見ると、彼はニンマリと笑みを浮かべていた。
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レイ - とても面白くていつも見させて頂いています！更新楽しみにしてるので頑張って下さい！ (2020年4月12日 14時) (
レス) id: 906bb64cc1 (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 何度も読み返す程、とても面白いです！いつも素敵な作品をありがとうございます！ (2020年4月10日 12時) (レス) id: 3dee49fcd0 (このIDを非表示/違反報告)
最初は、ぱー(プロフ) - 面白すぎて、イッキに読んでしまった…………。ゆるりさん無理のない程度に更新頑張ってください！ (2020年4月10日 3時) (レス) id: 9e43d059be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月9日 13時
