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｢あっれぇ、クリオネちゃんじゃーん。ジェイドと一緒にいたんだね。つーか体調悪い？｣
｢いえ、悪くないのですけれど……降りようとするとジェイドさんが力を込めるので抜けられないのです｣
｢ふふ、とても軽いですよ｣
Aとジェイドの話が噛み合わないことに対してケラケラ笑っていたフロイドであったが、急に何か閃いたような表情をした。
｢ねぇーねぇー、クリオネちゃん｣
｢は……いっ｣
｢ぎゅーっ♡｣
何という連携プレーか、とツッコミを内心入れたくなった。
後ろからジェイド、前からフロイドに抱き締められたAはまるで捕食されている最中の被食者のようだろう。
ぎゅううっ、と音が鳴る程の強さで抱き締められている彼女は呼吸がしにくそうだ。
｢クリオネちゃん、ちっちぇし軽いし可愛いねぇ。ぎゅーっとしたいなぁ｣
｢フロイドに同意ですね｣
｢現に締めているでしょうに……何を仰るのっ、ちょっと何処を触っているのですか｣
｢腰ぃ｣
｢お腹、ですね｣
何をニコニコしながら堂々と言い放っているんだ。
そもそも女性に安易に抱きつくことがアウトラインだというのに、腰や腹部を触るだなんて普通にアウトだ。
Aではなく一般女性ならセクハラで訴えてきても可笑しくはないということが分かっていないようである。
深い溜息を吐き出したその時、彼女はヴィルが双子に関わらないようにしながら歩いているのが見えた。
｢ヴィルさん……。｣
｢え！？ A！？｣
｢この双子を退かして頂けませんか｣
その願いは聞き入れられた。
激怒しているヴィルに二人の間から引っこ抜かれ、優しく抱き締められたAはどことなくホッとしている様子である。
苛ついた様子のフロイドとジェイドをガン無視して、ヴィルはAを姫抱きしてから全速力で寮へと駆け出した。
｢何でアンタはあんな変人に絡まれてたのよ！｣
｢山で霊力を取り戻していたら、ジェイドさんと出会いましてね。そしたら何故か抱き上げられて強制下山させられました｣
｢百歩譲って霊力を取り戻す為に山に行くのは許すわ……！ けどね、アタシかルーク、若しくはエペルを一緒に連れていきなさい！｣
その指摘はご尤もなものである。
Aとしても、先程のようにリーチ兄弟から謎のスキンシップをとられるのは歓迎していないので、ヴィルの言葉に素直に頷いた。
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にゃーちゃん - とても面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年5月16日 20時) (
レス) id: 6c3b400c86 (このIDを非表示/違反報告)
しおあめ。(プロフ) - 突然のコメント失礼します。フロイドが主人公につけたあだ名の"クリオネ"は、すでにオルトを指すものとして使用されていたと思います。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: e70718cc0c (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり - はぁーー好みです！面白いです！！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
蝶妃 - 夢主ちゃんとキャラの絡みが見ていて面白いです！マレウス様やリリア様ともっと絡んで欲しいですね。これからも頑張ってください！！ (2020年4月8日 7時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 初めまして、読んでいて楽しい作品ですね、主人公のキャラも結構好きです。勿論ゆるりさんのペースで更新頑張ってください (2020年4月7日 22時) (レス) id: 008426968d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年4月2日 1時
