Request：恋と過失 ページ31
ちゃぷんっ、とクルーウェルの手の動きに合わせて揺れる摩訶不思議な効果を持つ液体。
古代魔法が使われていた時代に存在していたと言われている魔法薬を、Aとクルーウェルは三日三晩かけて作り出したのである。
この魔法薬は、体の何処かに吹きかけられたり、服用した者に対して好意を寄せる相手を見極めることが出来るという代物だと言われていた。
｢やはりAをバディに選んで正解だったな。魔法薬学界でも、お前程の知識と頭の柔らかさを持つ奴は居ないだろう｣
｢戯れを。私は持ち得る知識と、経験を貴方と共有しただけにございます｣
相変わらずの謙虚さだ、とクルーウェルは思う。
共に文献を読み解き、古めかしい実験方法を現代風に変換し、尚且つ効能が本物と一緒であるかを判断する為に実験を幾度となく繰り返したというのに。
己一人では実験を成功させるまでに何年かかるのか予想もつかないのだから、やはり彼女の力添えは大きかったのだ。
謙虚と遠慮が過ぎるAの頬を優しく引っ張りつつ、クルーウェルは魔法薬によって引き起こされる"相手からの好意の有無が分かる"理由を考え始めた。
が、結局は実際に使用してみなければ分からないという結論に至ったのである。
｢A、目を閉じて息を止めろ｣
｢はぁ……私を実験体にするおつもりで｣
｢何か変なことが起きてもお前なら対応出来るだろう？｣
｢仕方が無いですねぇ｣
ぷしゅっ、と一吹き、魔法薬が吹きかけられたものの、Aは己の体に特に変化がないことを口にする。
好意を寄せてくれている相手の頭の上に好感度が見えるわけでも、相手が匂いに釣られて近寄ってくるわけでもなさそうだ。
そんな風に推測を立てたその時、魔法薬の香りが変化をするのか確かめようと近付いてきたクルーウェルが体勢を崩してしまう。
そのままAの方に倒れてきた彼のことを支えようとしたのだが、高身長で鍛えられている成人男性を受け止められるわけもなかった。
ドタンっ、と派手な音を立てながら床に倒れた二人。
何とかしてAを守ろうとしたのか、クルーウェルの腕は彼女の頭と腰に回されていた。
｢悪い、A。怪我は………すまんッ！！｣
Aの無事を確かめようとしたクルーウェルであったが、彼女の制服のスカートが足の付け根の僅か下まで捲れ上がっていることに気が付く。
慌てて目を瞑り、視界が閉ざされた状態でAのこと起こし、魔法で着崩れを直した彼は、耳の端を真っ赤にさせた状態で謝罪を口にした。
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
