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Silver side
信じられなかった、いや、信じたくはなかった。
俺とAは体質的には正反対であって、また凄く似ているから、放課後を一緒に過ごすことが多々ある。
一緒に馬に乗って平野を駆けたり、動物に囲まれながら癒されたり、剣術で競い合ったり……特に、Aがカタナという剣を扱えるて、尚且つあそこまで強いと知った時には歓喜で震えたりもした。
だって、ナイトレイブンカレッジに剣術の心得がある生徒なんて殆ど居なかったから。
武術を極める苦しさや辛さや、動物達と一緒に昼寝をする心地良さを共有出来る唯一の女性だと思っていたんだ。
｢何で……っ、殺したんスか？｣
｢父と母、兄と呼ばれる関係性の奴らは、私が絶望するのを見たいが為だけに小咲を殺した。だから殺した。硝子製の灰皿で父を殴り殺して、包丁で二人を刺し殺した｣
俺は実の両親の顔は知らない、当然俺には苗字というものがない。
けれど、茨の谷でマレウス様を守るという存在意義を貰い、親父殿に鍛えて貰い、セベクと時々喧嘩をしながら幸せに暮らしてきた。
両親のことを知りたいという気持ちも何時の間にか薄れていき、今ではもうあまり知りたいとも思わなくなっている。
なのに、何なんだコレは。
腹を痛めて産んだ子供を絶望させたいという下らない理由で、兄を巻き込んで妹を殺す家族がいるだなんて知らなかった。
勿論、ニュースなんかを見ていたら、家族関係が可笑しくなって殺人事件が起きたという話は聞くこともある。
だけれども、まさかこんなに身近に居るだなんて知らなかったんだ。
｢下らないよなぁ……家族なんぞ｣
Aが嗤う。
初めて見る笑顔が嘲笑とは思いも寄らなかったし、望んでもいなかったのに。
例えば動物と戯れている時、例えば恋人ができた時……何でもいいから、幸せな笑顔を最初は見たかったんだ。
俺は両親の顔は知らないが、幸せに生きてきた。
Aは実の両親と兄によって妹を奪われ、全てを壊された。
こんな鏡合わせのような関係性、持ちなくはなかったんだと今更ながらに俺は気付いた。
｢小咲は居ない。なら、私が生きる必要性もない。どうせ……今から私に待つのは実験だけだ。死んで困る奴はいても、悲しむ奴なんているわけがない｣
これはAの過去の全てではなく、ほんの僅かな断片なんだろう。
過去がなければ今のAは居ない……それを分かっていても、俺は彼女の過去を変えてしまいたいと愚かな願いを抱いた。
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太宰、乱歩などの頭脳派推し - いろんな世界に行ってるみたいなので、其処で知ったボカロなどを歌ってみてほしいです！歌ってみた的な。 (2022年3月14日 3時) (
レス) @page20 id: 6e38a4139d (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 舞夜桜さん» リクエストですね、大丈夫ですよ！ 喜んで承ります〜！ 少しお時間いただきますね。 (2020年7月27日 21時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
舞夜桜 - モブ男が夢主を襲う｢身体中を触ったり、叩いたりする」 それを目撃したキャラが激おこする。 とか書けますでしょうか？ 無理でしたら大丈夫です！ (2020年7月27日 20時) (レス) id: 7970974f99 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - ミミズクさん» ありがとうございます〜！！ 無理してませんよ！ 楽しくやってますから！ これからも頑張りますね！ (2020年7月17日 9時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
ミミズク - いつ見ても最高です！更新無理せず頑張ってください!!! (2020年7月16日 23時) (レス) id: e138928b3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年7月4日 16時
