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上手く手の上で転がされているような気もするが、ラギーとユウから必死に懇願されれば無下にすることは出来なかった。
Aは重たい溜息を吐き出すと、三人に先程の通話の内容を簡単に話してからVIPルームを退室していく。
渋々ながらもオンボロ寮を訪ねれば、心底申し訳なさそうな表情のユウとラギーに出迎えられた。
｢ごめんね、Aちゃん……僕がぽろっと零したばっかりに、Aちゃんまで巻き込んじゃっ……いひゃいいひゃいっ！！｣
｢よくもまぁ、ここまで面倒事を持ち込んできますねぇ。そろそろ貴方は、クロウリー殿の無茶振りを断るという選択肢を持てるようになりなさいな｣
｢ごめんにゃはい〜〜っ！｣
Aはユウの頬をむにむにと両側に引っ張っりつつ、普段は口にしない小言を零していく。
数回手を叩かれ、離して欲しいと言われた為に頬を引っ張るのを止めた彼女であったが、今度はラギーに標的を変更した。
最大限に頬を引き伸ばされ、赤くなるまで摘まれた彼は涙目になっている。
｢勝手に作戦に組み込んでごめんなさい……｣
｢ごめんなさいっス……｣
｢よろしい。今度同じようなことを仕出かした場合、貴方達の頬を引きちぎって差し上げましょう｣
｢絶対やだ！！｣
｢ちぎられたら堪んないっス！｣
軽く反撃していたAが漸く落ち着いたところで、三人はレオナ達が集まっているオンボロ寮の談話室へと足を踏み入れた。
ひらっと怠そうに片手を上げるレオナと満面の笑みのカリムとは反対に、疲れ切った表情を浮かべているジャミルを見て、彼女は粗方の事情と状況を察する。
そして、ここで一つの疑問が生じた。
ファッションショーに参加する面子は揃ったものの、肝心の衣装や振り付けをどうするのか、ということである。
そのことを尋ねたのだが、ジャミルはニヤリと口角を上げて見つめ返すだけで済ませてきた為、Aは漠然とした嫌な予感を抱えることとなった。
｢このメンツでファッションショー？ A以外は野菜の品評会の間違いじゃない？｣
｢仔犬共、躾の時間だぞ｣
｢テメェらは……！｣
｢……だと思いましたよ｣
嫌な予感というか、彼らによって振り回される予感が的中した瞬間である。
お洒落好きのクルーウェルと、人気モデルとして活躍しているヴィルが揃ったのならば、ファッションショーが失敗する可能性はかなり低くなるだろう。
だが、それに至るまでの衣装合わせや練習が途轍もなく辛いものになると簡単に予想が出来てしまった。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
