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そんな話をしていた矢先のことであった。
突如としてAと上級生三人の足下に魔法陣が浮かび上がり、凄まじい勢いの風を発生させて風の壁が作られたのである。
大きく目を見開いて硬直してしまったリドルの腕をケイトとトレイが掴み、それとは反対の手を彼女の手へと伸ばして包み込んだ。
｢何だよっ、これ！ 寮長！ 先輩！ A！！｣
｢くっそが……！ 魔法が跳ね返されちまうッ！｣
｢グリム、学園長を呼びに行こう！｣
｢わっ、分かったんだゾ！｣
ユウとグリムが学園長室へ向かって駆け出していったのだが、クロウリーが救援に来るまで持ち堪えることは出来ないであろう。
魔力量の違いなのか、はたまた体格の違いなのかは分からないが、もう既にAとリドルの体は半分以上消えかかっていた。
ケイトとトレイはまだ足先しか消えていないものの、彼女達と同様に時間の問題となってくる。
｢くっ……、向こうで合流するぞ！｣
｢無事でいてね、二人共！｣
｢分かっているよ！ ……Aッ｣
｢リドルさんのことはお任せを。お二人共、傷一つない状態で再開致しましょう｣
その言葉を最後に、一瞬でAとリドルの姿が部屋から消えてしまう。
二人を追うようにしてトレイとケイトも消えてしまい、持ち主の居なくなってしまった部屋にはエースとデュースの悲痛な叫び声が虚しく木霊していた。
＊＊＊
部屋に並べられているのは十三人分の椅子と机。
そこには参加者、つまりは"犯人によって誘拐された被害者達"が座らされており、机に顎と胸をぴったりとくっつける形で眠らされていた。
最初に目を覚ましたのは、勿論の如くAである。
元々不眠症であることと、周りに全く見知らぬ気配と香りが存在しているとなれば必然的に目が覚めたのだ。
｢(共に飛ばされたと思われるリドルさんと、後から連れて来られたであろうトレイさんとケイトさん……後はルークさんにアズールさん)｣
組み合わせとしては、最悪であって最高。
これがお遊びの一環ならばどれだけ良かったか、Aは内心で激しい舌打ちを零しながら、ゆったりとした仕草で椅子から立ち上がった。
体に異常なし、霊力は使えるが魔法は使えず、首元には幅二センチ、厚み一センチ程の金属が巻かれている。
この首輪は己達を支配する為に付けられているものだと容易に予想することが出来た。
｢うっ……首が、痛い｣
｢あの魔法陣は一体……？｣
ケイトとアズールの声に釣られたのか、何人かが目を覚ましたようだ。
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ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» ありがとうございます〜〜！ 嬉しいです……更新頑張れます！これからもどうぞ、よろしくお願い致します！ (2020年7月2日 9時) (
レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - ゆるり様、夢主の推察能力が半端なくて素敵でした！物語の続き楽しみにしてます。この作品が、大好きです(^^)すごく面白かったですm(__)m (2020年7月2日 2時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - リリア最推しさん» 勿論出演予定ですよ！この後のお話に出てきますので、少々お待ちくださいませ！ (2020年6月28日 14時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
リリア最推し - 夢主の髪が切られたら1番黙ってない妖精王が居ますけど、出演ありですか？？ (2020年6月28日 13時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり(プロフ) - 哭狼さん» お褒めいただき光栄です〜！ 私の文章能力で、書きたいことが伝わるか不安でしたが……良かったです！ (2020年6月28日 8時) (レス) id: 6a421b584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるり | 作成日時：2020年6月21日 12時
