永遠のその先へ 【ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない】

２章　生まれるのなら、平穏に。 ページ7

私の元居た世界でかの有名な「空条承太郎氏」は、私と仗助の波乱万丈な人生の一節を赤裸々に告白した。




私はどう返答していいかわからなかったので、はい、とか、はあ、とかですませた。





この話を聞いて、仗助はどう思ったのだろう。




父親が、７８歳の外国人と知ったこの男は……いま、どんな気持ちなんだろう。




承太郎が話を終えて、私たちは学校に向かっている。




隣でリーゼントを直しながら走る彼は、いつもより少し冴えない表情をしている。




分からない。



広瀬康一は？




無関係なこの男が、スタンド使いになったのも、あらぬ戦いに巻き込まれたのも




すべて今日、私たちと出会ったから始まるものであって……




元々、彼には「平穏」という言葉がよく似合う。




知らない不良と女の生い立ちなんか聞かされたら、私だったら途中でどっかへ行っちゃうかも。




やはり、他人の考えてることはよくわからなかった。



漫画でも、現実でも。



「A、おんなじクラスみてーだぜ？姉弟一緒ならよー、結構楽になると思わねーか？」



私が落ち込んでいると思って、気分を明るくさせようとしてくれているのか、仗助は私に明るく振舞った。



「そうですね。でも、同じクラスなら借り物とかできませんけど……。」


「だーーッツ！！そうか、じゃあ他クラスのヤローとも仲良くしなくちゃあな。」


「できますかね。」



私は生まれ変わって良かったと思っている。




性格はジョースター家には当てはまらない……。





どちらかといえば、ディオ・ブランドーの血が入っているんじゃあないかと疑うくらい、





冷酷で、孤独な心を持ってはいるが、周りからの暖かさをもらうことが出来ている。





明日にでも、少しでも……成長できるといいな。

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