■04:NURSE'S OFFICE[保健室] ページ4
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「(? ……妙にうるせえな、保健室。何か──)」
何かあったのか、と思いながらも保健室のドアを開ける。するとそこにはJOJOが。JOJOが……保健室の女医に、しっかりキスをしていた。おーおーオアツイこった。……とはならねえなぁ。
目を押さえている不良に、JOJO。彼も頬を怪我している。女医が手に握っている万年筆には血が滴っていた。そしてその奥には──…。
「カキョーイン、…ノリヨシだっけ?」
「花京院典明だ。君にも見られたからには死んでもらわなくてはいけないが……それよりもJOJO、貴様だ…!」
「花京院! これがてめーの『スタンド』か! 緑色でスジがあってまるで光るメロンだな!」
俺はポケットに手を突っ込み、目を細める。しっかりこの目には見えている。
JOJOが言う“緑色でスジがあるモノ”と、それを掴んで女医の口から引きずり出している“青い肌の戦士”。双方スタンドと捉えて間違いない。そして『スタンド』という存在を知っている。
恐らく、だが二人には俺にスタンドが見えている事が分かっている。根拠は無いが、取り敢えずこんな状況で落ち着いていられる一般人もそういないだろう。一般人にスタンドは見えないのだから。
「ひきずり出したことを…後悔することになるぞ……JOJO」
花京院は額に汗を滲ませながらそう言うが、スタンドがJOJOによって頭を掴まれている為、その額にみし、と指の様なへこみが出来ている。痛そうだ。
JOJOはペッ、と唾を吐きながら「つよがるな」と言った。
「額に指のあとがくっきり浮き出てるぜ。このまま…きさまの『スタンド』の頭をメロンのようにつぶせばきさまの頭もつぶれるようだな。ちょいとしめつけさせてもらうぜ。気を失ったところできさまをおれのじじいの所へ連れていく…」
スタンドと自分が共同体であることを知らない…元々スタンド使いではなかった? と、考えると今の様子を見るに発現して間もない。発現して間もないのに、あれほどのハッキリしたヴィジョンを? いやいやいや、どんなポテンシャルだ。
「おまえにとても会いたいだろうよ。おれもDIOという男のことがすごく興味あるしな…」
発現して間もない、それなのにスタンドという存在を知っている。という事は、推測に過ぎないがJOJOが花京院を連れていこうとしている『じじい』が何かしらスタンドを知っており教えたのだろう。
俺はそこで気が付く。
「JOJO! そのスタンドから今すぐ手を放せ!! 今すぐにだ!!」
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カレーライス(プロフ) - 鼎さん» ありがとうございます! そう言ってくださると、モチベーションが上がって書くのが楽しくなります! これからもよろしくお願いします! (2019年11月26日 21時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
鼎(プロフ) - すっごい面白いです…一気読みしてしまいました…!更新はご自分のペースで無理をなさらない程度に頑張ってください...!ずっと応援してます! (2019年11月25日 7時) (レス) id: 7b1eca840c (このIDを非表示/違反報告)
カレーライス(プロフ) - ASTEさん» ありがとうございます! 頑張ります! (2019年8月16日 12時) (レス) id: 62819c8559 (このIDを非表示/違反報告)
ASTE(プロフ) - めっちゃ好きです!!!更新頑張ってください!!! (2019年8月15日 19時) (レス) id: 2389d4e467 (このIDを非表示/違反報告)
カレーライス(プロフ) - ツティスさん» 感想を言って頂けて嬉しいです。これからも、龍兎たちをどうぞよろしくお願い致します! (2019年8月10日 16時) (レス) id: 172c2d6dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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