白の刀 1 ページ10
あの酒盛りからまた数日後
すっかり父の異種族研究にも慣れ、異種族と住むことにも慣れた頃。
学校が終わり部活も無いのでいつもの通り1人で下校の準備をする。
おう誰だぼっちって言ったやつ。
断じて私はぼっちじゃない!ちょっとクラスの子から遠巻きにされてるだけだ!!
「っと、あれ?トントン?」
下駄箱から校門前にいるトントンの姿が見えた。
珍しいな…たまにシッマや大先生が来ることはあったけど、トントンが学校まで来るのは初めてかもしれない。
何か用事でもあるのかと声を掛けようとしたら
「おーい!Aー?」
と後ろから呼ばれた。
「おわ!?シャオくん!?部活は?あ、あと何故かトントンが校門前に…!」
「ん?あ、ほんまやんけ。えー…トントンこういう場所嫌いそうやのにぃ…
あと部活はサボった!」
サボっ…!?
おい野球部エース!!
近づくとトントンの様子がハッキリと見えた。
彼のトレードマークである赤いマフラーに顔を埋め、さらに片手でマフラーを鼻の辺りまで上げ、目だけを出した状態で周囲を睨むように見ている。
校門を通る人達が皆トントンを避けるように歩いていく。
そりゃあんな格好で睨むように周りを見てれば不審者かと思うわ。
先生呼ばれてないだけ温情だよね。
なんていう憐れむような目を向けていると、バチリとトントンと目が合ってしまった。
「遅い。」
「いやトントン来るとか知らなかったし。」
不貞腐れたように文句を言ってきたので正論で返す。
「てかなんでトントンおんの?こういう所嫌いやと思ったんやけど。
はっ!もしかしてようやっとトントンにも春が…!!」
口元に手を当ててわざとらしく告げるシャオくん。
「ちゃうわ!
…多分お前とおんなじ理由やで。」
「ああ…察したわ。気の所為であってほしかったなぁ…」
何か通じ合う2人。
なんだ!?ズルいぞ!?私何もわかってないぞ!?
「心強くなったってことでええんちゃう?ほらA、帰るんやろ?」
「え?あぁ、うん…」
本当に迎えに来ただけなのかこの人。
376人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - アルテアさん» コメントありがとうございます。喜んで頂けたようで何よりです。アルテアさんの満足いく姿になっていれば良いのですが。 (2019年6月22日 21時) (レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
アルテア(プロフ) - ついにひとらんらんさんが!やったー!ありがとうございます! (2019年6月16日 14時) (レス) id: c628398586 (このIDを非表示/違反報告)
ウラシル@ひぃ(プロフ) - 倉の中の石さん» コメントありがとうございます。はい!頑張りますね! (2019年6月1日 20時) (レス) id: a76b54135a (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです!更新頑張ってください!! (2019年5月28日 4時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ウラシル@ひぃ | 作成日時:2019年5月26日 21時