イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第7巻 (ページ23)

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（３０１）言い方ページ23

円堂「…………」

目を開けると、真っ先に天井が見えた。

秋「あ、起きた」

円堂「……秋？」

声のする方向に目を動かすと、イスに座った秋がオレの顔を覗きこんでいた。

円堂「あれ？なんでオレ……、寝てた？」

秋「空翼さんがね、円堂君を抱っこして帰ってきたの。『ゲレンデで寝てたら凍死すんだろ。人間は』って言いながら風丸くんに渡して、部屋まで運んだのよ」

円堂「……違う」

秋「……？何が？」

円堂「ゲレンデに行ったらあいついなくて、探しに行ってたんだ、オレ。それで──……」

続きを言おうとして、引き戸が急に開いた。

聖羅「……なに、やっと起きたワケ」

秋「うん」

淡々と空翼はオレとの距離を詰めて、腕を強く掴んだ。

聖羅「……来いよ、円堂」

秋「待って。ここじゃダメなの？円堂くん、まだ疲れてるのに」

聖羅「ムリ。……つかさ」

空翼がベッドサイドに腰かけて、オレの頭を引き寄せてくる。

聖羅「ココじゃちょっとできないようなことをしたい仲なんでね」

秋「えっ……？」

円堂「はぁっ！？！！」

聖羅「グズグズすんな。ついて来ねーなら担ぐぞ」

円堂「わ、わかった。わかったから腕そんな引っ張んなよ！」

秋「な……何が一体、どうなってる、の……？」

1人取り残された秋は、呆然としたまま混乱に陥った。

＊

円堂「むぅ……」

聖羅「なに、その顔」

円堂「なに、じゃねーよ。お前なあ、あんな言い方して、秋に勘違いしてほしいって言ってるようなものじゃんか！」

聖羅「サシで話すのに、言い方なんてなんでもいーだろ」

円堂「よくない！」

聖羅「つかさ……」

キャラバンの屋根でオレの隣に座り、顔を近づけてくる。

……目が、離せない。

円堂「なっ……なんだよ？」

聖羅「勝手に触りやがったの、アンタか」

円堂「はぁ？なんのことだよ？」

聖羅「…………。わかんねーならいい。忘れろ」

円堂「……？」

……触った？オレが？

……何を？

これまでのことで触ってしまった事……、といえば、スノボの特訓で髪の雪を払おうとしたことくらいだ。

それの何が、空翼を怒らせることに繋がるんだ？

空翼は痛みを感じない、そう言っていた。

だから人間の部位で感覚なんて一切ない髪を……。

……。

…………。

……あれ？

髪に……感覚……？

痛みを感じたから、あの反応を？

円堂「お前……、もしかして、肌には感覚ないけど、髪に触ると痛いからずっとフードしてるのか?」