イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第7巻 (ページ13)

今日:1 hit、昨日:26 hit、合計:13,725 hit

（２９１）与えられたような気ページ13

夜日名「……でしたら、何故あの方はわたくしを専属執事などにしたのでしょうか……？」

リク「オレにもわかりません。
そんな人間らしくないリーダーが、オレは心底嫌いでしょうがないです。
オレもカヤさんも、チトセさんも、葉月さんも、ある指名を『誰か』から与えられた気がしたので。
……薫さんも、そんな経験……いや」

途中で言葉を切り、オレは薫さんの左肩より背中側の、八咫烏の紋章がある位置を掴んだ。

リク「コレから『与えられたような気』がしませんでした？」

夜日名「……っ」

思い当たる節があったのか、薫さんは珍しく言葉を詰まらせた。

執事は主人を守るのが使命なのに、オレに警戒心どころか嫌悪すら感じない。

本当にこの人は、何のために執事をやってるんだ。

リク「……すいません。しゃべりすぎました」

呆れた溜息をつきながら触れてた部分から手を離した。

「守る」という言葉は、人によって捉え方が様々だ。

それが恋仲になる事なのか、友達になる事なのか、答えなんて最初から有りはしない。

答えのない言葉だからこそ、自らの思考に解釈の芽が現れて、答えを出そうと自分なりの方法で育てようとするのだろう。

オレの中で「守る」は、「芽」ではなく「水」に答えがあるんじゃないかと思う。

答え自体が「花」の時か、それとも「果実」の時なのかもわからないのだとしたら、答えは別の芽にあるのかもしれない。

「守る」の答えはまだわからないまま、オレの背中で「別の刻印」と共に育っていく。

リク「……あつ」

まだ、背中に熱があるのを感じる。

それでも最初の焼けるようなレベルに比べれば幾分かマシだが、今もこの熱が恨めしかった。

……Desert Ocean。

ボスを……アイツを絶対見つけ出す。見つけ出してやる。

アイツの命を、この手で握り潰す。

それまで、首洗って待ってろ。

リク「……あんのイカレ野郎(マジュヌーン)が……！！」

＊

カヤ「完・全・復・活！」

チトセ「湯たんぽを持ってきただけだろう」

カヤ「仕方ねーじゃん。フッツーのカイロがぬくい基準に入るか」

葉月「あぁ。アレはぬくいっていうよりヌルいよねえ」

チトセ「今回のは白金懐炉だ。ベンジン取り替えるまでは1日中暖かいぞ」

カヤ「Yeah！マジチーちゃんThank you、Grazie Milione！」

チトセ「何故イタリア語……？」

カヤ「ありゃ……ホントだ。なんでだろーな？」