Story 10 ページ10
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じゃ、そろそろ帰ろっか、と瑞稀がパタンと教科書を閉じたところで、今日の勉強会は終了。
やっと終わったーー!と伸びをしている涼ちゃんを尻目に片付けをする。
すっかり暗くなった窓の外を見る。
『あ、お母さんに連絡してない』
「もうしといた」
『さすが!』
昨日、涼ちゃんと寄り道して遅くなったのにすっかり忘れていた。
お父さん、お母さんはそんなに「遅い!」って言ってこないけどね。
むしろ、「遅かったね」ってチクリと嫌味を言ってくるのは瑞稀だけだし。
「てか昨日、帰ってくるの遅かったよね」
『げ、』
「ごめんて!ちゃんと家まで送り届けたからいいいでしょ?」
「そんなの当然だから」
もう、過保護だなぁ。わたしも、瑞稀も涼ちゃんも、17歳なんだよ。
「…はい、お説教は終わりね、A、瑞稀帰ろー!」
『帰ろ帰ろ!』
「ちょ、話終わってない!」
文句を言っている瑞稀は無視して、先を歩く涼ちゃんの方に、走っていった。
…転ばないし!
「おわっ!やっぱり転んでくるじゃん!」
『へへ、まぁ、涼ちゃんが受け止めてくれたから?』
「…」
ボーッと私たちを見たまま、なかなかこっちに来ない瑞稀を大声で呼んだ。
うるさい!って怒られた。
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みな(プロフ) - 重い瑞稀くん大好きです…泣 (2019年4月6日 19時) (レス) id: fa95af4103 (このIDを非表示/違反報告)
hona0216(プロフ) - 毎回凄い面白くて楽しみです!涼くんと最後結ばれるのが見てみたい気もしてきました、、(笑) (2019年4月5日 9時) (レス) id: c67cdb877e (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします……! (2019年3月28日 18時) (レス) id: 9c6ea69461 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 今回も面白かったです!毎回、展開が気になるので更新頑張って下さい。応援してます(^O^) (2019年3月26日 0時) (レス) id: fca9aa730a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年3月23日 11時