Distiny【Mizuki & Ryo】

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学校に着いて、英語の教科書を広げる。


単語の意味が書かれていたり、マーカーが引かれていたりする私の教科書と、貰った時のままの綺麗な涼ちゃんの教科書。




『ここテストに出るって言ってたよ』


「まじ？全然聞いてなかった〜」




うん、知ってる。


英語の授業中、涼ちゃんが起きてるのペアで英文読む時くらい。(ちなみに私が叩き起してる)


いつもありがと！Aがいないと俺絶対進級できない！と涼ちゃんは言うけれど、


それは私のセリフ。


涼ちゃんがいなかった、生きていけないんじゃないかな、…なんて、大袈裟？




「いつも課題教えてくれるお礼に今日なんか奢る」


『え？いいの？』


「うん、ラーメン食べに行こ」


『ラーメン？夜ご飯？』


「三時のおやつ」




ラーメンはおやつになりません！と返すと、冗談だって、Aの好きなとこでいいから、って。


どこまでも優しい涼ちゃんを好きになればよったのに、って何回も思った。


…まぁ、涼ちゃんは私の事恋愛対象として好きってわけではないだろうけどね。




『じゃあタピオカ！』


「えーまた？」


『いいじゃん！』




まぁいいけど！じゃ、ホームルーム始まるから寝る！と涼ちゃんが机に突っ伏した。




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