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そして、結果発表。
あんなこと抜かしておいて言うことでは無いけど、めちゃくちゃ不安。
弱音は吐かん、って決めたけど、心臓が口から飛び出そう。
「最優秀賞は…」
うわ、来る。来る。逃げたい…！
「エントリーナンバー7番！」
「AA！！
おめでとう！」
先輩の名前が呼ばれた。
先輩が一番だ。
「小瀧くん…！やったよ！やった！」
「先輩…！」
「ありがとう…小瀧くんがいなかったら私、エントリーすら出来てなかった…！」
「何言ってんすか、先輩の服が一番だって、俺にはわかっとったし！」
かっこつけてみる。
1位の表彰状を受け取る先輩の横顔は、どんな美人さんよりも輝いていた。
--
「私もね、小瀧くんがモデルになったら絶対一位になれると思って、エキシビションランウェイで着て欲しい服、作ってたの、これ！」
そんなんあったんか。ほんとに…
「ならそれも言えや！！！」
「ごめんって！」
「先輩の服もあるんやろ？」
「一応…似合うかわからないけど、こういうの憧れだったから」
と言って、先輩が取り出したのは、ふわふわの黒いドレス。
絶対似合うやん。
「先輩、肌白いから絶対似合いますやん。」
「ほんと？えへへ、本当に一位になれたあ…」
そう言って、あの時とは違う、嬉し涙を流す先輩。
綺麗だけど、
「もうすぐ出番なのに泣かんといて！」
「ううー……だって一位だよ？最優秀だよ…？嬉しすぎる…」
ほら、出番だ。
先輩の手を取り、歩き出す。
ステージの真ん中で、
「先輩。俺と付き合ってください」
「…え？」
「先輩に熱烈に勧誘されて、こんな素晴らしい景色まで見ることが出来て。俺たち、運命やったんかなって」
目を見開く先輩。その目からは、キラキラとダイヤモンドのように輝く涙が零れた。
「…よろしくお願いします」
「先輩…！」
「これからもずっと、私のモデル、やっててください。私は、小瀧くん専属のスタイリストになります！」
−fin−
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作者名：とらい | 作成日時：2019年5月15日 21時
