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キーンコーンカーンコーン…
授業の開始を知らせるチャイムが鳴った。
A「あぁ…とうとう来てしまった……胃が痛い…」
ガラガラッ
扉が開いた瞬間、教室にいる女子達が歓声を挙げた。
まぁ、そうなるよね〜…
だって、本当にイケメンなんだもん……
教壇の上に立って微笑んでいるのは、唇がぽってりとして、栗色のふわふわの髪の毛をした、目がぱっちりとした、身長が高くてすらっとした男の人。
「初めまして、中間 淳太です。よろしくお願いします〜。」
中間「え〜っと、英語会話の授業なんやし、苗字で呼ぶより名前の方が呼びやすいやん?だから、男女関係なく授業中は名前で呼んでんねん。嫌とは言わせへんよ?大丈夫、きっとすぐ慣れるから」
と言った瞬間、女子達が黄色い声を挙げた。そうなるよね。
私はと言うと、お腹を抑えて溜息を吐くのだった…
何その、名前呼びルール。
余計緊張するじゃん…!
A「はぁ…」
中間「Aさん?大丈夫か? 笑」
しばらくの間、自分の名前を呼ばれたことすら気が付かなくて。
A「……へぇ?」
と、間抜けな声が出てしまった。
…また先生に笑われるよ…最悪だぁ…
中間「ふふっ、おもろいなぁ君。笑
どした?腹でも痛いんか?大丈夫?」
と。他の先生と違うのは、冗談半分だったとしても体調を気遣ってくれた事。
A「あ、えっと……その……緊張で胃が痛くて」
中間「あははっ。そかそか。大丈夫。そないに緊張せんでええよ。リラックスして臨んでや」
と、優しく言ってくれるから。
A「ありがとうございます、少しだけ緊張ほぐれました」
少しだけ笑顔でそう返せた。
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作者名:とらい | 作成日時:2019年5月15日 21時