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翌日。念の為に交換していたアドレスが思わぬタイミングで使われた。




平日の日中のカフェテラスはやたらと閑散としていて、俺たち以外の客は数える程だった。
そんな静かな店内で、目の前に座る楓ちゃんは今にもブチ切れそうな勢いでどういうつもりですか!?と大きな声で俺に向かってそう言った。




俺は周りをきょろきょろしながらもなんの話?そう返事した。




楓「なんの話って…。
Aちゃんが昨日の夜泣きながら電話してきたんです。臣さんに嫌われちゃったって」


広臣「…」


楓「何があったかわかんないですけど、Aちゃんの話も聞かずに別れるなんて酷すぎます」


広臣「…あいつが男と歩いてて、夜も二人で酒飲んでたみたいだから、むかついて」



我ながらガキくさい理由だとそう思う。
楓ちゃんは大きくため息をついたあと、大きな瞳をこちらに向けて言葉を続けた。




楓「ほんとはAちゃんに口止めされてたんですけど、昨日その同僚の子と買い物に行ったのは臣さんへのプレゼントを買いに行っていたんですよ」


広臣「…俺の?」


楓「臣さんの誕生日にはまだ働いてなかったから大したものがあげれなかったからって、初めての給料でなにかあげたかったって言ってました。男の人の意見の方が参考になるだろうからって」



そんなこと、知らねえよ。
言わねえとわかんねえじゃん。
でも、それは俺も同じだ。




俺があいつの言葉を何も聞かずに傷つけた。




広臣「ごめん。ほんとにありがとう。
またなんか埋め合わせするから」



俺がそう言うと楓ちゃんは笑いながらそういうのいいですから、岩さんとデートさせてくれるなら許しますけどと言った。




俺が苦笑いすると彼女は冗談ですよって悲しそうな顔で笑ったあと、席を立った。





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(プロフ) - kotaさん» ありがとうございます(^^)明日載せる予定なのでお楽しみにお待ちいただけると嬉しいです! (2019年3月31日 23時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - また新作待ってます。特に隆二くん《*≧∀≦》 (2019年3月31日 14時) (レス) id: 1738584988 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 1980noさん» いつもありがとうございますm(_ _)m隆二さんお楽しみにお待ちください(^^)! (2019年3月29日 7時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - 葵さん『JSB SEVEN JEWELRY』の完結お疲れさまでした。m(_ _)mまた新作と@LINEの方も楽しみにして待ってます\(^^)/ (2019年3月28日 22時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Koiru*さん» コメントありがとうございます(^^)もう少しお待ちください!m(_ _)m (2019年3月18日 7時) (レス) id: ea5accdc2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年7月15日 19時

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