JSB SEVEN JEWELRY

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楽しい日々が一転したのは、それから数週間後の事だった。新年を迎えた1月の末、東京にも久しぶりに雪が降った。





その日は、Aと映画を見に行く予定で、いつものように駅前で待ち合わせをした。




『ごめん遅れちゃった。待った？』


隆｢大丈夫。行こっか｣




確かその日観た映画は恋愛モノで、見終わった後にAが超キュンキュンしたって騒いでて。俺はそれを微笑ましく思ったんだ。




隆｢次どこ行こっか、うわ！ゲリラ豪雨？｣


『ほんとだ。とりあえず、どっか入ろ！』




映画を見終わってブラブラしてる途中、急に雨に降られ、余りの強い雨にすぐ側にあった建物に避難した。




『さっきまで雪が降ってたのにね』



Aは少し残念そうにそう言った。
避難した建物には休憩〜円、宿泊〜円と書かれた看板が設置してある。


それに気がついたAはどこか気まずそうな顔で俯いた。




隆｢寒くない？･･･ちょっと休憩してく？｣


『･･･うん』




1月下旬という事もあり、外はかなりの寒さ。雨にも降られ、風邪をひいてしまいそうだった。





隆｢なんでそんな隅っこにいんの。笑
こっち来なよ｣



『んー･･･ん。』




ベットに腰をかけテレビのチャンネルをいじる俺を横目に部屋の隅をウロウロする彼女は借りてきた猫みたいだった。




隆｢何見るー？お笑い？あ、ドラマがいい？
･･･ね、聞いてる？｣



『･･･聞いてるよ。笑
なんか慣れてるね、隆二』



隆｢ん？笑
なんのことー？ほら、一緒に座って見よ｣



Aの手をぎゅっと握り、ベッドのほうへと誘導すると不安そうな顔で俺の隣にストンと腰をかけた。





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