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花火大会の日から、私とグクオッパはさらに仲良くなったと思う。
あの日撮ったグクオッパの写真はしっかり待ち受けに設定した。
「テヒョンくん、ソヌくん、今日までお世話になりました!」
夏休みが終わる2日前、私は今日最後のバイトを終えた。
お給料を手渡しで貰ったときに店長には夏休みが終わってもいてくれていいのに、って寂しそうに言われた。
でも、グクオッパにはもう心配はかけたくないから、今日で本当に終わり。
TH「わ〜ん!Aちゃん今日で終わりか〜!」
SN「お疲れ。」
相変わらずのふたりの温度差に、思わず笑ってしまう。
テヒョンくんはグクオッパのお友達だからこれから会うこともあるだろうし、ソヌくんとも学校が同じだからきっとまた会うだろう。
最後にもう一度お礼を言って頭を下げた。
TH「じゃあ、Aちゃんまたね?」
SN「ヌナ、また学校で。」
手を振ってくれるテヒョンくんと、軽く手を上げるだけのソヌくんの違いにまた笑って手を振り返した。
休憩室から出ると、少し先に大好きな人の姿を見つけて駆け寄った。
「…グクオッパ!」
私が声をかけると、スマホをいじっていた顔をあげて優しく笑ってくれる。
JK「A、お疲れ様。」
「へへ、お迎えありがとう。」
花火大会の日以降、グクオッパはこうして私のバイトがある日は必ず迎えに来てくれていた。
最初は断っていたけど、グクオッパが少しでも会いたいなんて言ってくれるから、私も嬉しくてお願いするようになった。
JK「やーっと、Aのバイト終わった!」
「…わ、オッパなんでそんな嬉しそうなの。」
JK「嬉しいに決まってんじゃん。毎日変な男に絡まれてないか気が気じゃなかったんだから。」
「え、そうだったの…?」
JK「俺もここで働いてやろうかなって、何回も考えたよ。」
そんな言葉に居酒屋で働くグクオッパを想像してみる。
だめだ、かっこよすぎる、絶対にだめだ。
「オッパは、だめ。」
JK「え、なんで。」
「……かっこいいからだめ。」
JK「ふっ、なにそれ。褒めてくれてんの?」
私と手を繋ぎながら歩くグクオッパは、私の言葉にケラケラと笑う。
JK「俺ら多分、かなりのバカップルだな。」
「ふふ、そうかもしれない。」
JK「まあ、それもいっか。幸せだし?」
繋いでいる手をあげてニコッて笑うオッパに、私も自然と笑みが溢れた。
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作者名:ぴぴ | 作成日時:2020年6月3日 2時