梵天の天使は私の全て

8話 ページ9

半泣きの竜胆とギャン泣きの三途となんとも言えない顔をしているであろう私がうだうだとしていると、またもや扉が勢いよく開く。


「A！……蘭ちゃんが心配してやったんだぞ〜感謝しろ」


「ゼーハー、ゼーハー、ｵｴｯﾌﾟ疲れた……」


『蘭、スマン。ココ、大丈夫か？二人とも感謝する』


ココは三途を見るとドン引きしたような顔をした。

竜胆が私から三途をひっぺがし、部屋の隅で殴りあいを始めてしまったが、まぁわりと日常茶飯事なので気にしない事にする。


蘭「……なんで俺の車じゃなくてヤク中の方にのったんだよ」


だいぶ機嫌の悪そうな蘭をできるだけ刺激しないように言葉を選びながら話す。


『姫をヤク中が運転する車に乗せたく無かったし、蘭の車を自分の血で汚すのは申し訳なかったから』


コ「美羽の事だが……」


ココが気まずそうに話そうとすると今度は静かに扉が開いた。


『姫！！！しばらく開けてすみません。食事はちゃんと食べました？今日の昼寝は取りました？あ、首領。仕事たまってますよね。すみません』


起きようとすると三途と蘭が庇うように私の前に立つ。


コ「美羽、Aも今起きた所だからな……？」


下を向いているせいで姫の顔は見えないがとても静かに此方へ来られた。

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