ゲーム再開�� ページ20
「ゲームに関係のない私語は慎んで下さい」
黒縁眼鏡の奥から俺達に鋭い視線を向けたのは、中学生ほどの背丈の少年。
「えぇー、関係なくないよ！！ 自己紹介は大事なんだよっ！」
マイマイさんがそう言って頬を膨らませると、彼は手にした手帳を開いて俺達に見せる。
「人狼ゲームのルール第四条、ゲームには真摯な姿勢で取り組むこと。お喋りなどという不真面目な行為は必要ありません」
「……そこの女子は今、お喋りじゃなく自己紹介だと言っていたがな」
ぼそっと返したコート姿の男性を、眼鏡の少年はきっと睨みつける。
「ゲームの規則は絶対です。守らないといけませんよ、サクライさん」
「……勝手に呼んでろ、ハマ」
どうやら男性はサクライさん、眼鏡の少年はハマというらしい。俺は慌てて訊いた。
「あ、あのさ……ルールって何の事だ？」
「何の事とはどういう意味です？」
「……人狼ゲームにも、規則みたいなものがあるのか？」
は？ と、本気で怪訝そうな視線が俺に向けられる。
「貴方、規則を知らないんですか？」
「あ、ああ……悪いけど俺、あんまり詳しくなくて……」
「仕方ないない！ だってくじらは、人狼ゲームに参加した事、マイマイ達に比べてずっとずっと少ないもん！ 知らなくても無理ないよー」
「くじらクンは初心者だから仕方ないよねぇ！」と同意するハルトとマイマイさんは、どうやら俺に友好的なようで、助かった、と俺は安堵した。イルカやオオガミ、アネモネさんのような人達と疑い合いをするのは気疲れが酷いのだ。
ハマや、ここにいるサクライさんのように当たりが強い人から、庇ってくれる人が必要である。我ながら、情けないとは思うが……。
「……まぁ、自己紹介は確かに必要ですが。あくまで事務的に終わらせるのが最善です」
「分かったから、早く名乗れ。ハマ」
「貴方が先に言ってどうするんですか。僕は
よろしくお願いします、と礼儀正しく頭を下げた濱を見ていると、もしかして見た目より少し歳上なんじゃないか、と俺はふと思う。
「早く席について下さい。皆さんの名前があるでしょう」
いつものように中央にあるグレーの円テーブルを椅子がぐるりと囲む。
(えっと……この灰色のが俺の席か。確かに、背の部分に“くじら”って書いてあるな……)
そこで、俺は二つの違和感に気づいた。一つは、いつも違うはずの椅子の色が全て同じ灰色である事。もう一つは、椅子が六脚ある事――。
ガチャ、と扉が開いた。
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くろーさぎ(プロフ) - 転スラリムるさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！！アニメみたいに面白く出来ると良いんですけどねぇ……更新、頑張らせて頂きます！ (2020年3月26日 9時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - ありがとうございます！アニメ系しか見てなかったので嬉しいです！更新頑張ってください!! (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
転スラリムる - あ (2020年3月26日 9時) (レス) id: a9f5253a4a (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - オレンジ100％！さん» ありがとうございます……！！とても嬉しいです！はい、更新頑張らせて頂きます！ (2019年10月27日 17時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ100％！(プロフ) - 昨日から読み始めました！面白かったです！更新頑張ってください！ (2019年10月27日 16時) (レス) id: 173ea3e1dd (このIDを非表示/違反報告)
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