優しい神山くん？【JW】 (ページ5)

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５．ページ5

なんでここに重岡くんが…。

あ、神山くんを待ってるんかな。

重岡くんと話したことが無いから、私たちの間に沈黙が流れる。

「それじゃあ私は……！」

居づらいし、神山くんとはなるべく会いたくなかったからその場から去ろうとすると、重岡くんが腕を掴んできた。

赤「逃げんの？」

「ｯえ？」

赤「見とったよな」

そう言った重岡くんの目が怖くて、何も言えへんかった。

すると教室の扉が開いて、私たちに気づいてへんのか、女の子は走ってった。

泣いてたやん。また酷いことを。

とか考えてると、教室から神山くんが出てきた。

…最悪……。

腕をいまだに掴まれてるから動くことが出来へん。

緑「…あれ、Aさんやん」

「…あ、はは…どうも」

赤「神ちゃん」

重岡くんが神山くんの名前を呼び、私のことをチラッと見ると何かを察したのか“なるほど”と呟いた。

緑「……今の聞いてたんか」

「っ」

その声は恐ろしい程、低かった。