四ツ目神 Ⅱ【JW】 (ページ16)

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「ねぇリュウセイくん。このお守り、ダイキくんに足りないって言われたんだけど何が足りないか分かる？」

青「んー？これマイねぇちゃんのお守り？」

「うん、そうなの。でも別に変なところなんてないよね？」

リュウセイくんは、私の手のひらにのせたお守りを手にとった。そして軽く振る。

青「ううん、足りへん。鈴が足りへんよ」

「鈴？」

青「このお守り、鈴が二つ付いてたみたい」

お守りには鈴が一つしか付いていなかった。

「え、分かるの？」

青「うん、やって、このお守りの思い出には鈴の音が二つする」

「このお守りの思い出？」

私が首をかしげると、リュウセイくんは得意げに自分の耳を指差した。

青「おれ、目はあんまり見えへんけどキくんは得意なんやで」

そう言って、リュウセイくんはえへへ、と笑った。

「凄いね。ねぇリュウセイくん、じゃあなくなっちゃった鈴はどこにあるかわかる？」

青「んー……聞いたことあると思う、ねえちゃんも。鈴の音、なくしたもんはマイねえちゃんが見つけやんと意味あらへんよ」

鈴……。

そういえばイミゴから鈴の音していたような。

私はイミゴに聞いてみた。

「ねぇ、イミゴって鈴の音がするよね」

桃「ん？」

イミゴが首をかしげると、チリンと涼やかな鈴の音がなる。

「あ、それ。その音、一体どこからしてるの？」

桃「ああ、紙紐につけてるんよ、鈴」

「ちょっと見せてもらってもいい？」

私の唐突な申し出に、イミゴは首をかしげながらも一度紙紐をほどいて鈴を見せてくれた。

桃「別に普通の鈴やで。これがなんやっていうんや？」

「これ、預かってもいい？」

桃「別にええけど」

「ありがとう」