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真相 ページ4

〆.



心のどこかで、「このままでいいんじゃないか」と思っていた。



七人の好意に包まれている、今のままでいいと。



だけど……そんなの、自分勝手過ぎた。



ずっと私のことを好きでいてくれるなんて、奇跡に近い。



いや、奇跡だ。



こうやって他の人にとられて、ようやく気付く。



私が失いたくないのは誰か、決めなくちゃいけない。



……もちろん、全員失いたくないんだけど。



桃「はよざいまーっ」



橙「挨拶どうにかせぇ!」



お決まりのやり取りを聞いても、私に笑顔が戻ることは無い。



女「あ、来た」



のんちゃんがいつも私に向けていた笑顔は、もう目の前にいるこの女性のものなんだ。



「…………………っ、やだ」



女「は?ちょっと、のきなさいよ!望!」



お願い、どうか。



「やだ!!」



桃「え?」



私はのんちゃんに駆け寄り、その目を手で覆った。



女「何してんのよ!望、大丈夫!?」



「きゃっ、」



女性に引っ張られ、バランスを崩し後方へ倒れ込む。



桃「A!?」



女「怪我してない?」



桃「は?え?なんでお前ここおるん?」



女「望がストーカー被害にあってるって聞いて…!」



桃「そんな話、いつお前にしたん?」



女「へっ……」



桃「友達には確かに、店の客の一人がしつこいって話したけど……」



二人の会話に、ああそういうことか、と納得する。



桃「そもそも、なんでほとんど話したことないのに、勝手に名前で呼んでるん?やめてや」



のんちゃんは私のことを立たせてくれ、服についた埃を払ってくれた。



桃「俺の大事な子傷つけんのもやめてくれ。次こいつに触れたら、女でも手加減無しや」



大事な子。



そう言ってもらえただけで、今の出来事なんて全部チャラになる。



女性は悔しそうにお店を出ていった。



桃「A…」



「のんちゃん、あの人と付き合ってないの?」



桃「付き合ってへんよ、俺が好きなんはAやもん!」



「……良かったぁ…」



のんちゃんの笑顔を、とられなくて。



桃「そんなこと言われたら……気持ちちょっと抑えとったのに爆発してまうやん……」



のんちゃんの声は、私には届かなかった。



〆.

お客様は神様じゃない→←のんちゃんの彼女?



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設定タグ:ジャニーズWEST   
作品ジャンル:ラブコメ
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りぃな - この作品すごく好きで、もうすっかり居酒屋うぇすとの常連になってしまいました…笑 これからも大好きです!更新頑張ってください、応援しています! (2020年10月25日 2時) (レス) id: 6d972d4f2d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりの更新、とても楽しく読ませていた抱きました!続編移行、歓喜です! (2020年10月22日 15時) (レス) id: 962e1b28b4 (このIDを非表示/違反報告)
Dreamgirl(プロフ) - とんでもないです!作者さんのペースでゆっくりでもいいので、更新いつでも待ってます。続編移行してくださるという報告だけでも嬉しいです!応援しています! (2020年10月21日 18時) (レス) id: 19b6f6daaa (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - お久しぶりです!もう更新ないかなぁと思いながら待っていたのでとても嬉しいです!はゆなさんの余裕のある時に気楽に更新して頂けたらと思います。応援しています! (2020年10月21日 14時) (レス) id: b3b8d3b067 (このIDを非表示/違反報告)
黄色パーナ - この作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年4月1日 0時) (レス) id: ceaebda915 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はゆな | 作成日時:2018年9月20日 17時

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