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side ジョンイン
「じゃあ、ジョンイン、Aのことよろしくね」
「もう。さすがに大人しくしてるから!」
なんて、すっかり旦那さんなギョンスヒョンをAヌナと宿舎の玄関で見送る。
心配性なヒョンが、会見の間、何があるか分からないのに妊婦を一人にしておけないって今朝、ヌナを宿舎に連れてきた。
事務所でやるらしく、ジュンミョニヒョンはもちろん、立ち会い。チャニョリヒョンもマネヒョンに呼ばれて会場に。ベッキョニヒョンはチャニョリヒョンについていった。
他のヒョンたちとセフンは会見はじまったら呼んで、とヌナに気をつかった感じ。
「ほら、冷えるから、リビング戻ってて?」
「ううん、ギョンスにだけ大変な思いさせるんだもの。見送らせて」
さっきから、この調子だ。
ヌナたちが幸せそうで何よりだけど、俺、何、空気じゃん。
「心配だから、ね?」
「心配性なんだから」
「Aにだけね。いってきます」
「行ってらっしゃい」
ヌナがリビングに戻るのを横目で確認して、俺も戻ろうとしたところで、ヒョンに小声で呼び止められる
「ジョンインに、お願いがあるんだ」
「何」
「これ、」
もし、Aが泣いたら、渡して?
そう言って手渡されたのは、赤い日記帳。
「ヒョン、」
「よろしく頼んだよ、Aのこと」
「何、今の」
扉が閉まる間際に見えたギョンスヒョンの表情があまりにも哀しくて
一体、何を考えてるの?ヒョン。
「ギョンス、緊張してたね」
「ヌナも分かった?」
「そりゃあ、ね」
だってわたしたち、夫婦になるんだもの。
リビングでそう、微笑むヌナとさっきの出掛け際のヒョンの表情が被る
なんでだろう、ヌナは笑ってる、はずなのに。
「会見終わったら、ヒョンの家行くの?」
「うん。本当は今ごろ、行ってたはずなんだけど…
でも、ギョンスのご家族に挨拶に行くのにね、物凄い罪悪感を感じるの
ギョンスは、ああ言ってくれてるけれど本当のことを知ったら、きっとご両親は悲しむ…」
「ヌナ、」
ゆっくり、ヌナが安心するように目を見て話す
「ヌナは十分悩んだし、辛い思いもしたでしょ?」
「…」
「だから、もう、幸せになることだけ考えよう」
ヌナのためにも、赤ちゃんのためにも。
「ジョンイン…ありがとう」
あ、そうだ。
この笑顔だ。
ヒョンが、チャニョリヒョンが言ってた、弾けるような笑顔。
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ビビ(プロフ) - えりさん» 本当に、ギョンスどうした、の一言に尽きますね(笑)ありがとうございます、続編(?)もよろしくお願いします(*^^*) (2016年1月13日 23時) (レス) id: 9934b56d6e (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - ぎょぎょさん» わああああ、お、落ち着いてください(わたしもですね) 更新、頑張ります、ありがとうございます^^ (2016年1月13日 23時) (レス) id: 9934b56d6e (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - ちびっこさん» ああありがとうございます!ただひたすら、男前ギョンスをお送りしております。(笑)あと少しですが頑張ります(*^^*) (2016年1月13日 23時) (レス) id: 9934b56d6e (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - リコさん» リコさんいつもありがとうございます〜^^ほんとに、ジョンインはよく、活躍してくれます。(笑)こんな弟、わたしもほしいです。。。 (2016年1月13日 23時) (レス) id: 9934b56d6e (このIDを非表示/違反報告)
ビビ(プロフ) - まゆきちさん» ありがとうございます^^チャニョルもようやく気づいたので、あとは、後は幸せになってくれるだけ、と信じたいのですが…(笑) (2016年1月13日 23時) (レス) id: 9934b56d6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ビビ | 作成日時:2015年12月17日 0時