君が笑えるように (ページ10)

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しょうページ10

和が熱を出すと、どうしても思い出すことがある。

和が1歳になってしばらくたったある日のこと
俺が幼稚園から帰ってきたらなにやら忙しい母さん

「どーしたの？」と問うと

和也が高熱を出した、と一言

ベットを見るとぐったりとした和

潤は、ベビーベッドで眠っていた

『ねえ、翔お母さんね和也の看病でごはんたべれてなくて、、、急いで食べてくるから和也のこと
そばで見ていて欲しいの、、』

「わかった！」

そうして母さんはご飯を食べにリビングへ行った

しばらくすると、潤の声がした。
ベットを覗くと不機嫌極まりない寝起きの彼

今にも泣きそう

小さい俺は小さい頭で精一杯考えた

〝いまじゅんがないたらかずなりおきちゃうなぁ〟

潤が泣かないように精一杯あやす
すると機嫌が良くなった潤は抱っこを求めてきた

潤を抱きしめ、ベットに戻り和の様子を見る

さっきまでと、様子が違う！？
和は、がたがたと震えていた

和のその様子に、不安が煽ったのだろうか。
潤が泣いた。

とてつもなく大きな声で。そしてオレの腕から
ベットへ行くと
和の隣でずっと泣いた

その大きな泣き声にびっくりした母さんが
リビングから寝室へ駆けてくる音。

和の様子がおかしいのはあからさまだし
いきなり潤は泣き出すし俺自身も何が何だか
わからずに泣き出してしまった。

寝室へ来て、子供1人が痙攣し後の2人が泣きわめいている姿を見た母さんは、何故だろう。

なぜか落ち着いていた。

その記憶が俺の頭の一片から離れない。
和が熱を出すたびに蘇るなんともいえない気持ち

今日は、あの頃と同じような感情を抱いていた

だからまーくんの事で精一杯であろう
智にぃを呼び出してしまった＿