さ と し ページ4
「ごめんね、今日と明日は病院泊まれないんだ、、
あと、お見舞いは潤と翔がくると思う。
俺は、和の付き添いで検査だから、、
大丈夫、、？1人でも？」
潤が買ってきたみかんゼリーを半分食べたまーくん
俺がそう話すと、途切れ途切れに言った。
『っ、、はやくっ、かず、っのとこっ行って？』
どこまでも弟想いのまーくん。
生まれた時から、健康体。
珍しく、風邪ひとつひかないまーくんに
病気があると分かったのは
まーくんが4歳の時だった。
俺は当時、10歳小学四年生。
まーくんは、心臓病を患っていた。
更に、ぜんそくもあり、思った以上に体が弱かった
まーくんと、2年違いで生まれた
双子の兄、和也(かずなり)
和も、生まれた時から体が弱く
しょっちゅう風邪をひいた。
一歳になった年、体調を崩した和は
熱痙攣を起こしそのまま入院した。
ほんの少し呼吸が止まってしまったことで
身体中に酸素が行きわたらず、
医者からは寝たきりも覚悟してください、と言われたようだった。
2週間、ほどだっただろうか。
眠り続けた和は、なんの後遺症もなく
目覚め、そして笑った
母が泣いて和のことを抱きしめたことを
今でもはっきり覚えてる。
和は肺が悪いために通常の人に比べて
呼吸がしづらいということだった。
だから、中学生になった今でも
酸素カニューレ が欠かせない。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
俺は、まーくんと和の事に想いを馳せながら
潤を連れ家に帰った。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いと | 作成日時：2019年8月21日 22時
