ヤキモチ妬きな彼1 ページ6
side.A
｢もう…翔ちゃん飲み過ぎだよ？｣
｢まだ足りないよぉ〜｣
あーあ、完全に酔っぱらっちゃったな。
収録終わり、俺の元に来て｢雅紀！飲み行こ！｣ってグイグイ俺の腕を引っ張って、2人してすぐ楽屋を飛び出してきた。
｢雅紀！聞いてる！？｣
｢聞いてる聞いてる｣
｢俺だってさ…まだ乗せてもらったこと無いのに…しかも2人でプラネタリウムまで見ちゃってさ…恋人は俺なのに…｣
しゅんって今にも泣きそうな翔ちゃんは不謹慎だけど可愛い。こんなこと言ったら怒られそうだなぁ…。''誰に''とは言わないけど。
まぁ…原因は今日の収録。大ちゃんと松潤の企画を皆で見てたんだけど…見てる途中から隣の翔ちゃんの機嫌がどんどん悪くなっていって。
翔ちゃんはヤキモチ妬きなんだよね。今日みたいな事があると、いつも俺を誘うんだもん。相談してくれるのは嬉しいけどさ…いつも楽屋出る時の大ちゃんの顔がもう…
｢分かってるよ俺だって…こんなちょっとした事でヤキモチ妬いてさ…しかもメンバーに…智くんもこんな俺面倒臭いよな…｣
｢翔ちゃん…｣
｢雅紀にも毎回迷惑かけてさ…どうせ俺なんかっ…｣
｢あー、もう翔ちゃん泣かないの｣
ぐすぐすと泣き出してしまった翔ちゃんの頭を撫でる。
｢大丈夫だよ。どんな翔ちゃんも大好きだよ｣
｢うぅ〜…まさきぃ…｣
俺は翔ちゃんの隣に移動し、ぎゅうぎゅうと抱きしめてあげる。
｢大ちゃんだって、翔ちゃんのこと大好きだよ｣
｢でも絶対…こんなヤツ面倒臭いって思ってるに決まってる｣
｢もぉ〜、大ちゃんそんな事言ってた？面倒臭いって。｣
どんどん自己嫌悪に陥っていく翔ちゃんを更に強く抱きしめて、背中をポンポン叩く。
｢言ってないけど…絶対思ってるっ｣
｢大丈夫。大丈夫だよ翔ちゃん｣
またポロポロと涙が俺の服を濡らす。
俺は大丈夫だって伝わるように、優しく背中をさすった。
-----
｢あー寝ちゃった…｣
暫くすると、俺の胸の中でぐっすり寝てしまっていた。
もーこの酔っぱらいさんは世話が焼けるなぁ…。なんて思いながらも俺に全体重をかけてすやすや眠る翔ちゃんは可愛くて。
｢大ちゃんに電話するか〜｣
それはもう恒例となっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 160人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏海 | 作成日時：2020年5月2日 1時
